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破局的思考の質問紙、pain catastrophizing scale

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PCSについてと実際の使い方について。

週の真ん中水曜日の江原です。

痛みの評価、質問紙をご紹介しています。

慢性疼痛のリハビリテーションでは、使用頻度も多く認知度も高い疼痛の認知・情動面に関する質問紙をご紹介します。

本日はpain catastrophizing scale(PCS)についてです。破局的思考について書いた、過去の記事も参考にしてください。

PCSは痛みに関連する心理学的要因の影響について長年研究している、カナダ・マギル大学の研究者、Sullivan博士によって作成されました。

特に破局的思考の研究でご高名で、1995年にPain Catastrophizing Scale(PCS)を開発しました。

痛みに対する否定的な認識が、どのように個人の痛み体験や治療転帰に影響を及ぼすかを評価する質問紙であり、現在では痛みセンターやリハビリテーションリハビリテーションセンターで広く使用されています。

PCSの構成

PCSは、まず破局的思考に由来があります。破局的思考は「痛みやストレスに対する過剰な恐怖や否定的な認知活動」とChavesとBrownが定義しています1)

破局的思考の影響が強い患者は、痛みの悪化を予期し、不安や無力感を強く抱く傾向があることが示されています。

特に年齢が高く過去に強いストレスを経験した人や、不安傾向が強く外的要因に依存する性格の人が、破局的思考に陥りやすいと言われています。

この思考様式は、痛みの感覚的側面には影響を与えないものの、痛みを修飾する認知的側面、ストレスレベルの増大と関連しているとされています2)

このような考えをベースにして、Coping Strategy Questinare(CSQ)という無力感を中心に作成されている破局的思考スケールの項目を参考に、そこから得られた質問を合わせた13項目からなる尺度になっています3)

破局的思考の質問紙、pain catastrophizing scale

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