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シャルコー・マリー・トゥース病当事者 【作業療法士|山田隆司先生】

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すごく優しいからこそ厳しい

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山田先生:4歳くらいのときに、症状がでて病院を受診しました。その時に、「先天性内反足」という診断を受けて小学校2年生の時にオペ後に理学療法を受けたのが僕が療法士という仕事を最初に知ったきっかけです。


その後、退院した後に自費で小児麻痺を専門に見てくれる理学療法士の治療院に通うことになりある先生と出会いました。率直に、理学療法って本当にすごいなという印象を受けました。一時間治療をした後は確実に歩きやすくなるんですよね。魔法使いみたい。手から何かが出てる。



そこでのリハメニューの中で足底筋膜をほぐすような治療があって。それは本当に泣き叫ぶほど痛くて。何年も通ったときに先生が「俺だって辛いんだよ」ってつぶやいたんですよね。それが、私にとって衝撃でした。



辛くても、やらなきゃいけないこと。すごく優しいからこそ厳しくしてくれる、これは格好いいなっと思い、自分がこの役割を担いたいと理学療法士になろうと思いました。

 

実習でリタイア

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山田先生:ただどうやら手にだんだん麻痺が現れること、身体が人より丈夫じゃないということが分かって、そこで作業療法士のことも教えてもらいました。人にすぐ共感してしまうこと、厳しいことがやれないと思うということで高校生のときに、作業療法士を提案していただきこの道を進みはじめました。心もとりあつかえるセラピストと言う点が単純に面白そうでした。


でも、養成校時代に実習をリタイアしちゃったことがあって。 脳梗塞のおばあちゃんを触れなかったんですよ。

 

「共感性が高まっちゃって、おばあちゃんに触るとおばあちゃんの気持ちが自然と自分の中に入ってくる」現象。


評価されたいと思っていないとか、触ってほしくないとかいう気持ちが分かってしまうという、当事者体験をした人にしか分からないであろう独特の感覚ですね。家に戻れないことを目の当たりにさせること、それが辛くて触れなくて実習をリタイアしました。


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山田隆司先生経歴

名古屋市内の精神科病院に勤務する36歳。

4歳頃から足部の内反尖足変形が現れ、手術や入院・リハビリを繰り返す。 疾病や障害とともに幼少期~思春期を過ごし、次第に『自身の体験をリハビリに生かせないだろうか』と考えるようになる。

作業療法士を目指す20歳の頃、神経難病Charcot-Marie-Tooth病(CMT)の確定診断を受け一度は目標を見失うものの、CMT患者会『CMT友の会』の立ち上げや当事者運動に携わる中で『当事者×セラピスト』という自身の存在をもう一度肯定的に受け入れるようになっていく。

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