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【松村将司先生】BPPV(良性発作性頭位めまい症)発症、エプリー法(Epley法)で改善!

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突然のめまい発症!Epley法を試してみると…

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ーー めまいの理学療法に興味を持ったきっかけは?

松村先生:あるとき突然、めまいが起きたんです。目の前が急に回転し始めて、焦点が定まらなくなり、吐き気も止まらずフラフラ。


近所の耳鼻科ではわからず、大学病院を紹介されたんだけど、そのときは診断がつかず点滴され薬をもらっただけでした。仕事も休まざるを得なくて、このまま治らないんじゃないかって不安を抱えたまま1,2週間を過ごしました。


結果的にはBPPVだったので時間とともに治ったのですが、また再発して。 その時は一瞬でめちゃくちゃひどい車酔いになるような感覚。すぐにトイレに行かないと間に合わないっていう感じ。


二回目のときは、前の時と症状がよく似ていてBPPVだろうと思い、トイレとの往復を繰り返しながら自分なりに評価をし、「Epley法」という治療を試してみたんです。


するとその場でだんだん楽になって吐き気もなくなってきて、寝て起きたらすっかり何もなくなっていました。「すごいじゃん、これ」って思いましたね。


よく調べてみたら論文でも効果的という結果が出ていたり、ガイドラインで推奨されたりもしてる。BPPVに対する理学療法は推奨されているけれども、養成校で習うことはほとんどない。


実際に困っている人は大勢いるし、推奨されているのなら広めなきゃいけないと思い、最近Drとの関わりができて、講習会など地道な活動をさせてもらっているところです。

 

めまいで困ったらどこに行けばいい?

人によって違うかもしれないけど、まず駆け込んだほうがいいのは耳鼻科。耳鼻科でスクリーニングかけてもらって、大学病院に行くのかそこで対応するのか判断してもらうのがベストだと思います。


一般的に、めまいが起きたら、頭に何か異常が起きていると思うのが普通だし、みんな脳を見てくれる病院に行くと思います。めまいで耳鼻科に行くというのが浸透していない気がします。


ですが、とても自分では病院に行けないというような状態になっていたら、救急車を呼ぶことも必要です。本当に脳に異常が起こっているということもありますし、突発性難聴など早く治療を開始するべき疾患の可能性もあるからです。


つかまってもまったく歩けないような状態であれば要注意ですね。

めまいのリハビリテーションは、現在保険が利かない領域なので、受けられる所は限られているのですが、後々はめまいのリハビリテーションが受けられる場所ができてくるといいのかなと思っています。


 次のページ>>めまいの簡単な鑑別方法とは

 

松村将司先生経歴

【現職】
杏林大学保健学部理学療法学科 助教

【学位・資格】
理学療法士、博士(理学療法学)、OMPT、認定理学療法士(徒手)

【学歴】
2006年 東京都立保健科学大学(現、首都大学東京)健康福祉学部理学療法学科卒業

2011年 首都大学東京大学院 人間健康科学研究科 理学療法科学域 博士前期課程修了 修士(理学療法学)

2015年 首都大学東京大学院 人間健康科学研究科 理学療法科学域 博士後期課程修了 博士(理学療法学)

【職歴】
2006年 医療法人社団 瑞幸会 千川篠田整形外科
2014年 医療法人社団SEASONS 東京リウマチ・膝関節治療センター 自由が丘整形外科
2015年 現職

【翻訳(分担)】

人体の張力ネットワーク 膜・筋膜―最新知見と治療アプローチ
Posted with Amakuri
Robert Schleip
医歯薬出版
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【論文(解説/特集)】
松村将司:スポーツ障害に対する徒手理学療法.バドミントンの膝障害における実践.臨床スポーツ医学, 32(10):976-981, 2015.

【主な論文(筆頭のみ)】
・松村将司、宇佐英幸、小川大輔、他:下肢の関節可動域と筋力の年代間の相違およびその性差‐20-70代を対象とした横断研究‐. 理学療法科学, 30(2): 239-246, 2015.

・松村将司、宇佐英幸、小川大輔、他:骨盤・下肢アライメントの年代間の相違とその性差‐20-70代を対象とした横断研究‐. 理学療法科学, 29(6): 965-971, 2014.

・松村将司:頚椎症で通院中、自宅にてめまいが出現しEpley法による治療が著効した症例. 運動器徒手理学療法, 1: 75-80, 2013.

・松村将司、宇佐英幸、小川大輔、他:若年健常者の骨盤と下肢の姿勢分類‐アライメント

・関節可動域・筋力との関連. 日本保健科学学会誌, 16(1): 29-37, 2013.

・松村将司、竹井仁、市川和奈、他:固定用ベルトを用いたハンドヘルドダイナモメーターによる等尺性筋力測定の検者内・間の信頼性:膝関節屈曲・足関節背屈・底屈・外がえし・内がえしに対して.日本保健科学学会誌, 15(1): 41-47, 2012.

・松村将司、竹井仁:アイスパックによるアイシング時間の違いが大腿四頭筋の筋持久力に及ぼす影響.徒手的理学療法, 8(2): 29-33, 2008.

 

【松村将司先生】BPPV(良性発作性頭位めまい症)発症、エプリー法(Epley法)で改善!

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