新人1年目のPTです。
大腿骨頸部骨折後、大腿筋膜張筋切開ほ外側アプローチにてDHSを施行した患者様についての質問です。
術側、膝関節伸展位での股関節屈曲だと創部の痛みの訴えがないのですが、膝関節屈曲位での股関節屈曲だと創部から遠位にかけて痛みが出現します。
大腿筋膜などの連結によるものだと考えているのですが、この辺りの詳しい連結のメカニズムなど分かる方いらっしゃれば教えて頂ければ幸いです。
ちなみに術後2週間経過していません。
いつもご視聴いただきありがとうございます。だいぶ臨床から離れている身ですので、過去の記憶をたどり、考えられるものをお伝えできればと思います。
まず、TFLの作用は股関節、膝関節共に作用し、各姿位によって作用が異なります(例えば、膝伸展作用は膝関節屈曲30°以上からなど)。また、股関節に対する作用も、屈曲、外転、内旋となかなか、特殊な動きに関わります。今回のケースですと、膝関節の状況によって疼痛が発生している点から、TFL,ITTなど考えられると思いますが、この情報だけで大腿筋膜の連結によるもの、と判断するのは早いかと思います。(これ以外に評価をしていれば別です)連結を考えれば、ITTはそもそも大腿筋膜が集まってできたものですから、大腿筋膜全体を評価すべきでしょう。
ただ、今回はDHSの外側アプローチ。おそらく、中臀筋とTFLの間を切開している(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK499870/)のかなと思いますが、THA術後ですと外側大腿皮神経のブロックを行うことがあります。(効果を認めないという論文もありましたが、、https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/aas.12764)
つまり、筋だけではなく、神経の影響も考慮する必要がありそうです。また、上記の評価で発生した疼痛ですが、本当に膝関節だけの変化だったのか?その時の姿勢は、臥位、立位、座位、どの姿勢でも同じ疼痛が発生するのかなど、様々な視点から評価する必要があると思います。
いろいろ書きましたが、いただいた情報だけではなんともお答えにくい部分がございますので、追加情報があればお知らせください。
非常に詳しい説明ありがとうございます。
勉強不足で申し訳ないのですが、もし良ければ大腿筋膜に対する評価を教えていただいてもよろしいでしょうか。
もう一度今回の症例を見直していきたいとおもいます。