受付中2017年09月19日 18:50に投稿

臨床での悩みを聞かせてください

私は学生で国試に合格すれば来年から働きます。患者さんとの会話の中で「何のためにやっているのかわからない」や「ただやっている感じがある」など耳にしました。経験年数が違うのでしょうがないと思います。そこで、現職の方で今でも臨床は難しいなと思う点、治療の中で葛藤している点など教えていただきたいです!

回答1

ご質問ありがとうございます。私は臨床を離れてしばらくたちますが、ただメディアを作成する上で、臨床との共通点を日々感じています。まず臨床において、明らかに治らない患者さん、例えば難病、難治症例の方がいます。こんな方々を目の前にすると、「何のためにやっているのかわからない」や「ただやっている感じがある」と思うこともあります。

ここで重要だと思うのは、「あきらめる」という選択もプロの仕事のように思います。メディアを通して、情報を配信する立場になると、一つの情報を多視点的に捉え、思わぬ解釈をされてしまうことも多く経験します。

これもある意味では、「治すことのできない」人の思考を感じます。難治症例と同じく、人の思考を変えることは容易ではありません。ここで私が行うべきことは「人の思考を変える」という選択ではなく、「人の思考を変えることはできない」とあきらめる選択です。

あきらめると聞くと、悪い印象に思いますが、日々の業務の中で、できることを増やすと同等に、できないことを捨てる能力が重要になると感じています。大抵、何かに取り組みその目標を達成するためには、それに必要な知識を学び、見識を広げ、経験値を積む作業を行い、様々な知識を抱えることになります。

それが、知恵となり、自身の血となり肉となるのですが、人はそんなに抱えられないものです。抱えることができなくなった時の選択は2つしかなく、「容量を大きくし、たくさんのものを抱えることができるようにする」ことと「不必要なものを捨て、新しいものが入る隙間を作る」です。

どちらが必要だ、ということではなく、どちらもしかも同時に実践する必要があります。色々考え、容量を増やすことに限界を感じた時、「捨てる」選択ができるか否かで、その後の成長が変わります。

ぜひ、国家資格を取得後、悩んだ時は「捨てる」勇気を持って、「捨てたことで得られるものの大きさ」を感じてみてください。とりあえずは、家に溜まった不必要なものから捨ててみると何か見えて来るかもしれませんね。

ちなみに私は、昨年徹底的にものを捨て、洗濯機、冷蔵庫、TV、家具一式、服を順番に捨てていったら、最終的に家がなくなりました。家がなくなることで整理されることがたくさんあり、「捨てる」ことで得られるものの大きさを感じている今日この頃です。

ぜひ、捨てる勇気のある理学療法士を目指してくださいね!ムーミンさんの活躍を待っている患者さんがたくさんいますので。

2017年09月26日 10:01

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