理学療法士(PT)坪井祥一先生−岐阜脳卒中研究会代表−

3756 posts

理学療法士を目指したきっかけ

 中学・高校時代にバスケットボール部に所属していて、足首の捻挫や肉離れなどをよくする選手だったんですよね。ケガの治療のため、家の近くの治療院に通ってたんですけど、そこの先生がものすごくあったかくて、包容力があって。院内も清潔感あるし、治療の合間には、置いてある漫画を読んだりすることが楽しみの一つでした。

ケガをしてて痛いはずなんですけど、そこで過ごすそんな時間が、なんだか心地良くて。いつか自分も「そんな空間を提供できる仕事」ができたらなぁ、って漠然と考えていました。“身体の治療”と同時に、“心の安寧”も自然と感じることができる、そんな場に惹かれていったんだと思います。もともと姉が看護師だった影響もあり、医療関連の仕事はどこか身近に感じていたんですよね。白衣への“カッコイイ”ってゆう憧れもあって、よし「理学療法士」になろうって決めました。

10481465_1479374102308816_1138002533582393198_n

現在の仕事

※ここだけの話、今の職場にお世話になれるようになったのも、第一希望の就職試験で落ちてしまったからなんです。おばぁちゃん孝行になるかなぁってゆう理由もあって、地元の市民病院を希望していました。でも不合格だったので、当時臨床実習中だったんですけど、学校の先生に就職の相談に行きました。

そこで先生から「私が“今から”手配するから、すぐに履歴書書いて、今日の夕方には◯◯病院へ持って行きなさいっ‼︎」って(笑)まさかその5分後には、写真屋で証明写真を撮る羽目になるなんて、夢にも思いませんでした。それから、その3日後に面接試験があり、その4日後には合格通知が届いたのでした。皆それぞれ、就職に対する不安や、思い入れがあると思いますが、僕にはまさに「あっとゆう間に決まってしまった」という印象しかありません。元々、就職先に整形分野を希望していた僕も、今の職場では神経系分野にどっぷり浸かっています。なぜなら当院には整形外科がないからです(笑) 就職先を考えるとき、自分を買い被って背伸びしすぎたりすることは、くたびれてしまいますし、先を案じ過ぎるあまり取り越し苦労になることも、しばしばありますよね。ご縁があったところに、恩を感じ、お世話になる。そして感謝し、働き、恩返しする。それが大事だと思っています。 今現在の仕事内容は、患者様、利用者様に対するリハビリテーション(個別の運動療法)の提供が専らの業務となっています。対象となる方々の多くは高齢者で、骨折、脳血管障害、神経難病などが主な対象疾患となっています。 また今現在は、訪問看護ステーションに所属していますので、訪問先への自動車運転や、ご自宅の環境調整、介護状況の聴取なども重要な仕事の一つと言えます。 さらには、おひとりの利用者様につき、担当医師、看護師、ケアマネージャーをはじめとする、その他多くの関係スタッフが関わっていますから、その方々との情報交換も大切になってきます。 加えて、リハビリテーション知識、技術の研鑽や、さらによりよい考え方を学ぶために、勉強会の開催をすることも、自分の重要な仕事の一つとなっています。

キャリアアップとは? そのために”今”行っていること

 僕にとっての、“理学療法士で「キャリアアップする」ということは、目の前の患者様に対し、真摯に向き合い最良のリハビリテーションを提供できると共に、自分の周囲・環境に対しても、最良のリハビリテーション空間をデザインすることができる人(状態)であると思います。

そのためには様々な研修会への参加や、プレゼンターをつとめる勉強会の開催、仲間との議論などを通じて、知識、技術、経験、信念などを構築していく=キャリアアップしていく必要があると考えています。

具体的には、臨床経験3年目の秋、「岐阜脳卒中リハビリテーション研究会」を立ち上げ、“脳卒中リハビリテーションを、機能解剖から臨床応用へと繋ぐ”べく、月1回の定期勉強会を無料開催しております。

このような活動の蓄積が、“最良のリハビリテーション空間をデザインする”ことに繋がっていくんだろうと考えています。

リハビリ職を目指す学生の皆さんへ

※国家試験前、「国家試験の勉強は、どこからしたらいいのか分からない」という問いに、恩師はこう答えました。
「とにかく、全部やれ。」
確かに国家試験も、就職も、そしてそれからも、その通りだと思うのです。“失敗や後悔が先に立つことは決してない”ということだと思うのです。やる前からあれこれ思案を巡らせるよりも、まず目の前のことに没頭する。勉強する。これが大事だと思いますし、理学療法士として一人前になるための最善の道だと、僕は思います。
本当に「理学療法士」という職は、心の底から素晴らしい仕事だと自分自身感じています。“リハビリテーション”、“運動療法”を生業にして、患者様・利用者様の最大の笑顔を引き出す可能性を秘めているのだから。大いに思い切ってチャレンジして頂き、僕たちの素晴らしい“仲間”となって下さることを願っています。

坪井祥一先生の経歴

所属:岐阜脳卒中研究会代表

職種:理学療法士

経験年数:6年目

理学療法士(PT)坪井祥一先生−岐阜脳卒中研究会代表−

最近読まれている記事

企業おすすめ特集

編集部オススメ記事