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【柿澤健太郎氏 連載】「外部交渉する際の3つのポイント」

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ここでは世界一周施術の旅をした理学療法士が帰国後、そのはちゃめちゃなキャリアをどう今後歩んでいくか、そしてその実体験から皆様に役立つアドバイスが出来ればと思います。

 

世界一周500人施術の旅中のブログ

 

こんにちは!

最近の僕はというと企業に対して営業をかけまくっていますが、今回はそこから学ぶ「外部交渉する際の3つのポイント」をお伝えします。

 

「...いや、全然話読めねーよタコッ。」

 

と思われる方が9割いらしゃっると思うので、少し説明させてください。

僕がどんなやつかは下にあるプロフィールを読んで頂ければと思うのですが、

現在はというと、クリニックに勤めながら個人事業をしております。

(クリニックの許可は得ています)

個人事業においては「リハビリテーション概念を社会に」といった経営理念で、医療外でリハビリテーション概念を必要としている・対応できる案件に対して関わらせて頂いています。

具体的な案件として、

・スポーツ商品会社への商品に対するメディカルアドバイス
・ヘルスケアベンチャーと医療機器の海外展開についての協業
・民間医療系書籍の執筆 など

一見、勤めている病院・施設・その他現場とは無関係に見えますが、これらのいわゆる「交渉」「マネージメント」は、どの社会においても確実に必要になる能力かと思われます。

是非、皆さんも現在困っている、突破したい案件を思い出しながら読んで頂ければと思います。

 

①対象者が求めている事を第一にする

ここがとても重要になります。

あくまで、こちらの意見や提案を受け入れてもらうための交渉になるので対象者ファーストが基本です。

以前、僕は旅をしている最中にモンベル、マーモットなどの山岳ブランドにスポンサードを頂いていました。

そこでの対象者ファーストの提案は、「旅中に山や海、砂漠などのアウトドア環境で商品を身につけブログで宣伝します!」といった内容でした。

これなら先方はお金をかけずに商品のPRになりますし、僕は旅をするにあたっての旅道具の援助も受けれるのでWIN-WINな関係です。

しかし、当時の僕は何を思ったかスポンサー探しで「うまい棒」の会社でもある「やおきん」にもこの話を持ちかけました。

理由は単に僕がうまい棒が好きだったからです。

・・・えぇ、笑ってください。

結果は当然のごとく取り合ってもらえませんでした。

当たり前です、世界にうまい棒を持っていってもやおきんには何のメリットもないからです。

ここに「うまい棒を世界展開したい!!」という先方のneedsがあれば別ですが、微塵もその気がなかったようなので至極当たり前に断られました。

きっとその日のお昼あたりに、「変なやつからメールきた」とオフィスを賑わしていた事でしょう。

このようにただ「何かやりたい!」という事を伝えるのではなく、こちらが提案する案件は先方の求めているものに見合うかどうかがまず最初の鍵になります。

これは潜在的な相手のneedsでもいいと思います。

例えば、「美容院のシャンプーに頭蓋骨を調整して小顔効果をもたらしたい」。

これは元々あるシャンプーにさらに付加価値として、より集客の材料になるので美容院にもWIN-WINです。

まずは相手の悩みに敏感になり、そこに自分の持っているリソース(資源)が何か貢献できるかを探すといいかもしれません。

 

②対象者が納得するプレゼンをする

これは①を踏まえた上で、相手に価値を提供する際に自分の持っているものでその問題を解決できますよ!と納得してもらうために行います。

プレゼンと言っても途方もなく大きなテーマですが、僕が一番意識していることは、「相手の感情をゆさぶる」ことです。

ロジカルに理詰めで説明、情熱をぶつける、実績を提示する、奇抜な案を提示してみる。などなど

採決するのは人です。人は感情が動くとそこに価値を見出します。泣ける映画、面白いお笑い芸人、居心地のいい友達。意見をズバッと言える同僚。

どんな感情がヒットするかは人によって様々ですが、そこは相手に会わせて共感の引き出しを変えていきます。

アクティブが売りの会社なら元気よく冗談まじりでもいいかもしれません、クリエイティブな企画が売りの会社では奇想天外な提案をしてもいいかもれません。

そこには当然、問題を解決するに見合う「地力」が必要なので自己研鑽は必須です。

「理学療法士はこんなことが出来ます!」と言っても9割はキョトンとするので、実際に僕はプレゼンの際、施術をして主訴をとります。

これは世界施術の旅をしていた時も有効でした。「マジかこいつ!」となるので相手は納得してくれる可能性が高まります。

 

③人間性でぶつかる

①、②とありましたが根底に必要なのはこれなのかなと思います。

やりとりをするのは当然「人」ですので、全てにおいてその所作が見られ、判断されます。

メールにて失礼のない文か、返信はすぐに返しているか、会う際の格好は綺麗で立ち振る舞いは堂々としているか、相手の個性に合わせて話す間を考える、など

こちらは提案者であり、なおかつ先方のneedsを満たすのに相応しい人物という心構えで臨みます。

服がよれよれで、背筋が曲がっていたら見た瞬間「おや?大丈夫かな?」となりますよね。

これは普段の臨床でも同じ事が言えると思います。例えば、手術後翌日、初めてのリハビリがどんなものか不安な方がいたとします。
そこにベテランのセラピストが覇気なく「おはようございま〜す」と言うのと若手が「おはようございます!」と気遣いながらいうのは地力の差関係なしに後者の方が印象がいいと思います。

簡単に言うと、自分と他者の状況を考えてどのように行動するのがいいのかという事。

人間性や社会性は年齢関係なく、若くても素晴らしい方は大勢います。(その逆もしかり)

これは人間関係にも通じる事なので重要な能力と言えます。


現在、外との関わりを持って感じる事は

「リハビリテーション概念は社会で必要性がある」

という事です。


しかし、求められる能力は多岐にわたり、またセラピストへの認知度と理解はまだまだ低いです。

僕はよく「マッサージ屋さんですか?」と言われます。泣

しかし、そこで「理学療法士があーでこーで、、、」とは説明しません。

「理学療法士免許を持っている自分」という立ち位置で臨み、尚且つアイデンティティを持ち相手の役に立ちたいと思っています。

ここでは営業や交渉に重きを置いていますが、理想はその価値を広く認知され相手側から話が来るまで昇華させれる事だと思っています。

目の前の対象者、案件に全力で向き合い、少し背伸びをしながら自己を高めていければ幸いです。

今後また事業を継続していきますが、僕の伝えられる事で聞きたい事がありましたらお答えいたしますので気軽にご連絡して頂ければと思います。

それでは、失礼いたします。

 

 

<バックナンバー>

新連載1弾:おごらず、謙虚に、着実に

新連載2弾:世界一周で感じた’普通’を壊す体験

新連載3弾:外部交渉する際の3つのポイント

□––––––––––––––––––––––––––––––––––■

連載第1弾:私が病院勤務を辞め、世界を目指したきっかけ

連載第2弾:旅の過程は「臨床推論」と同じ

連載第3弾:多くの療法士はまだ本気を出しきれていないのではないか?

連載第4弾:覚悟を持った行動が自分を成長させるチャンスとなる

連載第5弾:施術を通した「出会い」を大切にするために考えていること

連載第6弾:目標設定の必要性とそこに到達する為には

連載第7弾:物事に対峙する際の心構え、所作

連載第8弾:価値観の多様性を認める事

連載第9弾:自分の揺るがない思いは?

連載第10弾:得たい結果を得るにはそれ相応の「思い」や「覚悟」がいる

連載第11弾:世界を旅するのに何故、企業からスポンサードを得ようと思ったか

連載第12弾:我々の恐れなければならないのは、恐れることそのもの

連載第13弾:世界から帰国して思うこと

 

柿澤健太郎先生

柿澤先生

【所有資格】

理学療法士

【経歴】

静岡医療科学専門学校卒業 (現在臨床8年目)、卒業後「フジ虎ノ門整形外科病院」にて急性期〜回復期〜外来を経験、6年間勤務した後、世界一周500人施術の旅に出る。

御殿場南高校野球部帯同(2013~2014)

御殿場看護学校非常勤講師(2014)

勉強会団体「丸裸会」会長(2011~)

金町慶友整形外科クリニック・リウマチ科内科(2016ー)
参健堂代表(2016~)

【柿澤健太郎氏 連載】「外部交渉する際の3つのポイント」

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