「どっこいしょ」の重要性

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「つい、『どっこいしょ!』と言ってしまうんだよね」と患者さんから言われることは多いのではないだろうか。

療法士ならば「どっこいしょ」に隠された意味をきちんと答えてあげたい!そう思う方も多い・・・だろう。

そんなあなたにこんな記事を紹介する。

「どっこいしょ」がぎっくり腰を防ぐ~無意識の心の<かけ声>がケガを減らす

詳細を読む(引用元):HEALTH PRESS

 

・ぎっくり腰や、腰を痛めるケースで多いのは、無意識での動作の最中だ。これには、脳のメカニズムが関係している。

 

・体が動く前に、関連する筋肉がその直前に反応して準備をしている。これを専門用語で「フィードフォワード制御」と呼ぶ。

 

・自分自身に<声をかける>ことで、体が動く準備を無意識にしている。よって、声かけをすることによってぎっくり腰などのケガを防ぐ効果につながるのである。逆にこれを怠ると、どんなに筋力がある人でもぎっくり腰になることがある。

 

とても理解しやすい記事である。

感覚のフィードバックなど、フィードバック制御は、普段でもよく耳にするが、フィードフォアード制御は聞きなれない方もいるかもしれない。

ここで改めてフィードフォアード制御についておさらいをしてみたい。

 

【フィードフォアード制御とは】

・あらかじめ定められ、開始したら何の変更もなく、終わりまで遂行される予測された制御のこと。

・「直接制御」、「内部モデルを用いる間接制御」の2種類があり、内部モデルは、運動学習の結果、中枢神経系に蓄えられた運動制御のためのモデルであり、これを使って予測された運動指令がなされる。

・フィードバック制御では、予期しない乱れを修正することができない。

参考:基礎運動学 第6版(医歯薬出版株式会社)

 

 

 声を出すことにより、内部モデルを想起させ、物を持つ際の筋活動パターンが準備されることで、円滑に物を持ち上げられる。

準備がない、つまりフィードフォアード制御されていない運動では、予期しない状況(乱れ)に対応できず、ぎっくり腰などのケガにつながるということである。

立ち上がる時も同様に、準備として「どっこいしょ」と声を出し、筋活動が円滑に行えるようにしていると言える。

明日、患者さんに問われたら、身体の専門家としてスマートに返して欲しい。

「それは体にとって重要なことなのだ」と。

 

 

文責 POST編集部 林・渡邊

Photo by Pixabay

 

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