「筋肉ってどのくらいの期間で衰えていくの?」
このような質問を受けることは多いのではないだろうか。
こんな研究報告を目にしたので紹介する。
被験者には身体活動を追跡するアームバンドを装着させ、2週間にわたり身体活動を減らしてもらった。階段の代わりにエレベーターを使い、歩く代わりにバスを使い、普段よりも家にいた。1日の歩行量は80%以上減少し、約1,500歩となった。なお、同期間中に食事の変化がないことを確認するため、食事内容も記録してもらった。
2週間後、被験者の除脂肪筋肉量は1ポンド(0.45kg)近く減少し、体脂肪量が増加していた。
引用元:CareNet
今回の研究を行った、英リバプール大学加齢・慢性疾患研究所のKelly Bowden-Davies氏によると、以前のような生活を再度2週間続ければ、身体機能は回復できるとある。
諸説あるが現在では、大腿骨頸部骨折に対するTHAOpe後4日〜7日目には、立位による歩行、荷重訓練を開始することが多いと言われている。
TKA術後7日目にも1/2荷重を開始、ACL再建術後も同じ7日目で1/2荷重であったり、2週間身体を動かさないようにする事は無く、早期のリハビリが進められている。
今回の実験は意図的に活動量を減らしてもらうといったものだが、入院による安静時間の増加や、高齢者の活動量低下は意味合いが大きく違い、今回の研究よりも早いスピードで筋肉量や、体力が衰えると考えられる。
我々の対象となる方は活動量が低下していることが多いため、それだけでも身体機能が低下していく。と再認識させてくれる研究だ。