POSTインタビュアー：今現在は、自分でやって、ある程度売り上げを上げて、今度は下の子たちを育てようとしているという時期ですか？

WALK RUN PROJECT をOPENして1年目は自分の得意なこと（施術）を全力でやり、お客様に満足して頂き売り上げを上げていくことを目標に行ってきました。そして2年目は少しずつ利き手を縛り、自分の時間を作りながらも人を育て動かし、今まで以上の売り上げと満足してもらえる人数を増やすように社長からチャンスをもらっています。1人でやった方が早いですし、心配もなくていいと感じるため、利き手を縛って人に任せるということが本当に難しいことだと実感しています。しかし、1人でお客様を対応出来る人数は限界があります。人を育て、動かしていくことで多くの人が幸せになる。1人だけしか出来ないことを1人でやっていては多くの人を笑顔に出来ないと思います。そのためにも今までやってきた自由診療での経験や技術、お客様との関わり方を伝えていく必要があると思っています。そして、今お客様に満足していただいている関わり方が出来るスタッフを育て、1人でも多くのお客様の悩みを改善できるように“人を育て動かす”ということを学び、指導を頂きながら現在店を動かしています。

POSTインタビュアー：先生が後輩・若手を指導してきて、良かった指導と悪かった指導ってありますか？

悪かったことは、自分と同じことをさせようとしたことです。経緯や考え方・意気込みが違うから同じことをやるようにと言っても無理だと気付かされました。そのような指導をしていても後輩や学生の“ワクワク”を引き出すことが出来なかったことを多く経験しました。その人がなぜ今ここにいるのかを聴取して、それぞれの想いに対して役割を与えないといけないなと経験させてもらいました。 良かったことは、“何の為に”という目的から入っていくこと。学生指導でも長期実習の場合、実習始まってから１週間くらい夢についてフィードバックしていました。「レポートはまだいいから、何の為にがんばっていくのか自分の夢を２人で考えていこうか」と。 否定するのではなく、持っている夢に対して時系列で一緒に見つめ直していく。それで、「じゃあ頑張らないとね」とレポートを開始していく。そのように意識付けし、やる気にさせ、これから理学療法士として頑張っていく目的に気付いてもらいます。そして、何を教えるというよりも理学療法の楽しさと、「ちゃんとやらないとやばいぞ」という臨床の難しさを伝えていくと学生もキラキラしてきます。自分の実力をひけらかすような指導ではうまくいかないことが多いと思います。しっかりと理学療法というものの意識付けと気づきを与えると、勝手に動いてくれることが多いですね。あとはその経過でどれだけフォローしてあげられるかだと思います。今でも多くの学生や現職者が頑張っていることを報告してくれるので嬉しく思っています。 お客様に満足して頂き売り上げを上げていくことを目標に行ってきました。そして2年目は少しずつ利き手を縛り、自分の時間を作りながらも人を育て動かし、今まで以上の売り上げと  

POSTインタビュアー：そのスタンスはいつ頃出来たんですか？

自分が２年目の時、１週間の見学実習に来た1年生の学生を担当でもないのにベッドサイドリハに連れ回していたんです。その学生に知識や技術ではなく、楽しさや難しさだけを伝えてみたことがありました。そうすると実習途中から学生がいきいきし始め、実習終了後、学生から積極的に連絡をくれるようになりました。そのときに「こういう風に関わっていくと学生が活き活きする」ということがわかったんです。それからこのような接し方することで、実習終了後も継続して頑張って勉強してくれる学生が増えてきたという経験からですね。