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第二回:クリニックの立ち上げに参加【Physio salon G'hands代表|理学療法士 比嘉 俊文先生】

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試行錯誤しながら患者さんを集めた経験

ー 最初就職されたのはどんな病院でしたか?

 

比嘉先生  実習でお世話になった沖縄リハビリテーションセンター病院に就職しました。

先述した実習期間中にお声かけ頂き、そのまま実習中に就職が内定しました。沖縄で1番療法士の数が多く、運動器疾患、ボバース、それぞれの分野を熱心に勉強している先輩がいることは知っていましたし、リハビリテーション技術の縛りなどもなかったので、自分が勉強したいことをどんどんやっていけると思ったからです。

 

ー 今まで悩んだ患者さんや印象に残っているエピソードを教えてください。

 

比嘉先生 けっこう臨床のことは勉強していましたが、その中で一番悩んだのは、肩関節術後の患者さんでした。

ウチナータイムというのがあるくらい、沖縄の人はけっこう時間にルーズだと有名ですが、前の患者さんの時間が遅れて、その方のリハビリ時間に私が遅れていったことがありました。

その方は県外の方だったので「遅いよ!」と怒ってしまい、そこから全然体を触らせてくれないことがありました。

自分ではなんともならなくて、初めて上司に「担当を代わってください」とお願いしました。3、4年目の頃です。

 

ー それから時間を守るようになったんですね。

 

比嘉先生 今日は約束の5分前には来ました。(笑)

 

ー 県外の勉強会とかも参加していましたか?

 

比嘉先生 そうですね。3、4年目までは毎月県外にバイオメカニクス関連、運動器疾患分野を中心に、アナトミートレイン、ボバース、オステオパシーなどの様々な勉強会に参加していました。それ以降はだんだん自分の強みを磨く意識が高まり、ダイアンリー先生のコースや、最近では総合診療医の先生方が中心となって運営されているMPS(筋筋膜性疼痛症候群)研究会や、筋膜マニュピレーションのコースを受講しています。

 

ー そこから整形外科のクリニックに移ろうと思ったきっかけは?

 

比嘉先生 7年目から8年目に人事編成で、病棟に異動して後輩の教育指導をやってくれないかと話がありました。当時はしばらく外来を担当していたのですが、病棟へ異動することで勉強になることも、もちろん自分にとってプラスになることは分かっていましたが、単純にまだ外来診療で経験を積みたかったんです。ちょうど その頃に整形外科クリニックのオープニングスタッフで理学療法士の募集があり転職を決めました。今でも病院の方々には申し訳ない気持ちと、感謝の気持ちでいっぱいです。

 

ー立ち上げは大変でしたか?

 

比嘉先生 大変でしたね。

一般的に外来クリニックは、病院の先生が近くでかかりつけ医として開業するのが一般的だと思いますが、この転職したクリニックはいわゆる落下傘開業で、県外の先生でしたので、地域に認知、浸透していただくのに時間と労力がかかりました。

 

 

開院して1、2ヶ月はリハビリ処方が1日1人ぐらいで、3人来院したら多いくらいだったと思います。クリニック全体でも10名前後の来院数でした。

そこから地域の信頼を得るためにはどうすればいいのだろうかを考えて、役所、公民館に出向いたり、無料体操教室を開催したり、本当に様々な手段を使って、コンプライアンスを守りながら、工夫してやってきました。

 

これまでの病院だと、患者さんが来院してくれるのが当たり前で、そのありがたさが分からないですからね。「どうやったら困っている住民に来院していただけるのか?」という視点を経営者である院長と共通認識として持てたことは貴重だったと思います。

 

そこで「自分の強みを病院の利益に転換する」という意識を持ち続けました。最近は独立起業する療法士が多いですが、病院や施設に勤めながら起業する(新たな事業を生み出したり、これまでの方針を刷新したりすること)ことも可能なことです。なかなか給与が上がる見込みがない業界の現状はありますが、組織に必要な人材となれば上げてでも残したくなるはずです。ですので、組織での自分の役割を理解し、自分の強みを組織還元するという意識は持ち続けることが、今後の療法士としての自分の一番の糧となると思います。

 

ー 療法士の評価治療に直結するところがありますよね。

 

比嘉先生 そうですね。症状の前に、人柄や癖などを見るようになり、リハビリ室に入る前の状況から、観察するようになりました。当たり前のことのようですが、とても重要なことだと再認識しています。

 

もちろん、整形外科において、どうすれば痛みが良くなるか?という気持ちももちろん大切ですが、今この方に何をしてあげられるか?本当に求められていることは何か?常に感じ続けることがもっと重要だと思います。

 

徒手的に治すという姿勢がすべてではなく、時にはハンズオフしたり、話をしっかり聞いて心の引っ掛かりを取り除いたり、療法士として、人として、何ができるのかを考え続けていきたいですね。

 

ー続く。

 

【目次】

第一回:「沖縄いちご会」の結成

第二回:クリニックの立ち上げに参加

最終回:コンディショニングサロンの開業

 

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比嘉 俊文先生のプロフェイール

出身校

おもと会 沖縄リハビリテーション福祉学院 理学療法学科 卒業

職歴


沖縄リハビリテーションセンター病院

沖縄こどもとおとなの整形外科 アドバイザー

 

受賞歴


沖縄県理学療法士協会 優秀学術賞

履修研修


筋膜マニピュレーションレベル2修了
Discover physio 骨盤コース 下肢コース 修了
クラニオセイクラルセラピスト(頭蓋仙骨療法)
入谷式足底板 上級コース 修了

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