アスリートの指の機能を最適化する専門職

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■ 投球、射撃などと共通する指の繊細な運動制御について

投手のイップスの一因として、ボールリリース時の指のコントロールを制御不能にする手指の筋・腱の滑走不全があります。リリース時に指先に一定の屈筋力を発揮できなくなることで、まったく同一のフォームであってもボールが思わぬところに飛んでいく「事故」が発生します。これを「精神的な要因」と想定すると、そのうちイップスには抗鬱剤が処方されることにもなりかねません。まずは指の機能異常を解消することが必要です。

 

 以前、射撃のトップ選手に関わったことがあります。引き金を引く支指の屈筋や伸筋腱が手関節の運動に関与する筋・腱と癒着していると、支指の屈曲動作において制御不能な手関節の運動が生じてしまいます。これも狙い通りに弾が飛ばない一因といえます。

 

 

■ カーリングにも重要な指先

元オリンピック選手だったカーリングのコーチから、ストーンのリリースのことを教わったことがあります。ストーンのリリースにおいて指先でストーンに回転を与えることになりますが、上記と同様に指や手関節周囲の筋腱間の癒着が、制御不能な運動を引き起こしかねません。

 

これらの繊細な運動はいずれも精神的プレッシャーによって影響を受けます。百戦錬磨のトップ選手であってもプレッシャーによってコントロールが乱れることがあります。プレッシャーが軽ければ、滑走不全の影響による不随意的な運動もコントロールできるのかもしれませんが、大一番ではそれができなくなることもあるのではないかと想像します。

     

こんなことを考えながら、「アスリートの指の機能を最適化する専門職」があってもよいのではないかと思ってみています。「リアライン・ハンド」という専門職について今後検討していきたいと思います。

 

■ 筆者・セミナーご紹介

筆者:蒲田和芳

・広島国際大学総合リハビリテーション学部 リハビリテーション学科 教授

・株式会社GLAB(ジーラボ) 代表取締役

・一般社団法人日本健康予防医学会 副理事長

・株式会社リベラシオン 代表取締役

 

セミナーご紹介:蒲田和芳が講師を務める~全身の関節疾患の治療法を学ぶためのセミナーシリーズ~CSPT2018 クリニカルスポーツ理学療法セミナーの受講者お申込み受付中です。

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