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【最新脳科学】大脳基底核の神経細胞"ストリオソーム"の役割が明らかに

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沖縄科学技術大学院大学の神経計算ユニットの研究者らは、最新の光学神経イメージング技術を用いて、ストリオソームの神経細胞の活動を選択的に記録することに成功し、強化学習におけるストリオソーム神経細胞の役割を明らかにした。

▶︎ 予測する脳:大脳基底核の「ストリオソーム」神経細胞が学習のカギ

 

研究者らは、バナナ、レモン、シナモン、ミントという4種類の香料を用意し、マウスにこのうちひとつの匂いを嗅がせた後に、多めの水(大報酬)、少なめの水(小報酬)、顔への空気の吹きかけ(負の報酬)、または何も起こらない(無報酬)という経験をさせた。これを数日間繰り返すと、マウスは匂いとその後に来る報酬の関係を学習し、ある特定の匂いを嗅ぐと、水が実際に出てくる前にそれを予想して水の出るパイプを舐めるようになった。

 

マウスが課題を学ぶにつれ、ストリオソーム神経細胞は報酬を予測させる匂いに反応し強く活動するようになった。これらの活動は期待される水の量に比例して、より大きな報酬を予測した時には、 神経細胞により大きな反応が引き起こされていた。

 

ストリオソーム神経細胞の活動を数週間にわたり連日計測することにより、学習開始の約1週間後に報酬量に比例した活動を示す神経細胞と、約2週間後に同様の活動を示す神経細胞があることに気づいた。この結果は、ストリオソーム神経細胞における予測活動が、学習段階に応じて特異的であることを意味する。

 

  また、ストリオソーム神経細胞は、実際に水が飲めたり顔に空気が吹きかけられた際にも活動を示した。 このことはストリオソーム神経細胞が、期待される報酬についての信号を送ることに加え、実際に得られた報酬に関する情報も送っていることを意味する。

 

  「ストリオソームとマトリックスのモザイクパターンは、ヒトの脳にも存在しているため、マウスを研究することから多くのことを学ぶことができます」 と吉澤氏は述べている。

 

本研究はeNeuro誌に掲載されている 。

 

【最新脳科学】大脳基底核の神経細胞"ストリオソーム"の役割が明らかに

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