最終回:“好きなことだけで生きていく”その先へ【一般社団法人  守破離 代表理事|作業療法士 細川寛将先生】

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 どういう風に自分の武器を見つけたらいいと思いますか?

 

細川先生 僕がよく言うのは「好き」と「得意」は違うということですね。好きな部分はどちらかというと趣味の部分になります。つまり内観的な部分です。だけど、その趣味の部分が周りから評価されて「すごいな、お前」となってくると、それはもう趣味ではなくて特技になるんですよね。つまり「周りから求められるものって何だろうな?」ということを考えて行動できるのが、自分の武器をみつけるきっかけになります。

 

それを繰り返していく中で、自分に本当に合っているものを選んでいけば、自ずと武器は見つかるんじゃないかと思います。職場の先輩の真似をするとかも意外とよくて、最近はPDCAサイクルじゃなくてDPCAサイクルとかよく言われています。「とりあえずやってみようぜ」というスタンスが非常に大事になってきています。ネットワークビジネスとか勧誘が増えてきたので、「そういうのはダメなんだよ」という倫理観、価値観は持ちながらも、「とりあえずやってみよう精神」でやることが大事ですね。

 

 

ー 理学療法士や作業療法士の給料面に関して、不安を抱えている人も多いと思います。以前、細川先生の「金持ち療法士 貧乏療法士」というご講演を聞かせていただきましたが、今後理学療法士・作業療法士の未来はどうなるのでしょうか?

 

細川先生 給与面で不安に駆られるように色々言われていますが、事実として給料は下がると思います。ですが、理学療法士・作業療法士が可能性のない職業だとか、そういうことではなくて、むしろ可能性はむちゃくちゃあると考えています。但し、需要と供給のアンバランスの問題などから、診療報酬・介護報酬で対価としての報酬が減ってくるのは既定路線ですかね。

 

そうなると、保険外という選択肢も必要になってきます。政治的な部分でいえば、「理学療法、作業療法って何?」という人もいるし「理学療法、作業療法って大事だよね」というくらいの人もいます。ということは医師、看護師に比べると政治家からしたら全然知らない職業になるんですよね。ある政治家に言われたのが「政治家ってうまく使うもんだぞ」と言われました。

 

特に若い世代が声を上げて、しっかり政治的に訴求していく。パブリックな部分でアピールしていくということが大事です。だから、PT・OTの協会にアンチじゃなくて、若い世代にしっかり働きかけて政治に興味を持ってもらって、PT・OTの魅力を世間に発信していく。

 

PT・OTも政治家が増えてきているので、そういった形で国に働きかけをしていく。看護もそうやって既得権益を勝ち取っていきました。昔は、ものすごい待遇の悪い職業でしたからね。そこからめちゃくちゃ頑張って、今のポジションを作っています。PT・OTも看護の歴史から学ぶことがたくさんあると思います。僕らの業界は昭和40年に法律が出来たばっかりの、まだヨチヨチ歩きしているような団体なので、まだ変えていけるのかなと思います。

 

若いPT・OTが今のやり方に疑問を持たずにやっていることに懸念はあるけれど、じゃあPT・OTの協会に対してアンチなのかというとそうではなくて、しっかりそこは歩み寄ってどうしていくのが最善なのかを考えていくべきだと思います。

 

組織率は高いけど、選挙の投票率とかはめちゃくちゃ下がっているので、何となく会員になっている人も多いと思います。協会側も若い子たちが魅力を感じるような協会にしていくべきです。ただ、我々側も協会側に「こういうことをしてほしい」と提案出来る環境作りをしていかなくてはいけないと思っています。

 

 細川先生は現在様々な活動に携わっていますが、今、企んでいることを教えてください。

 

細川先生 僕自身は今色んなオファーを受けている中で、「自分は結局何がしたいんだ?」と立ち返っているんです。これまでは「マネーモチベーション」といって、若い時はお金がモチベーションに繋がっていたけど、今31歳となって、臨床10年目になろうかという段階で作業療法の魅力にどんどん気づいてきました。逆にいうと、作業療法の魅力は学生や早い段階では気付きにくいものだと思います。「作業療法って何?」というとみんな違う答えが返ってくると思います。でも「そんなことでいいのか?」と思っていて、そこを上手く協会とは違った形で表現していきたいなと思っています。

 

最後に、細川先生にとってプロフェッショナルとは?

 

細川先生 自分が求められていることが何かということを把握して、相手が求めている以上に価値のあるものを提供できる人だと思っています。

 

【目次】

第一回:アートをリハに生かす作業療法士

第二回:人生の切り売り的仕事

第三回:やらないことを決める

最終回:「好きなことだけで生きていく」その先へ

 

■細川先生オススメ書籍

ポスト平成のキャリア戦略 (NewsPicks Book)
Posted with Amakuri at 2018.5.23
塩野 誠, 佐々木 紀彦
幻冬舎

 

 

細川寛将先生のプロフィール

作業療法士。保健学修士。作業療法士として病院勤務時代より「国家資格」「保険内」にとらわれずに専門性を活かしてナレッジワーカーとして活動。これからの医療・介護職の働き方の一つとして複業・パラレルキャリアを実践・推奨している。

 

現在は、医療法人陽明会グループ(名古屋市)で在宅緩和ケア住宅(サ高住)の施設長をする傍ら、株式会社クリエイターズ(金沢市)にて就労支援事業・メディア事業、その他NPO法人や一般社団法人の役員、ヘルスケアベンチャー企業の支援に携わっている。

 

最近は、地域でパラレルキャリアを実践する医療・介護職を支援するために一般社団法人守破離を起ち上げコワーキングスペースの設置やワークショップ開催、メンバーにキャリアデザインのコンサルティングなどを精力的に行っている。

 

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