中国における義肢装具の現状

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日本製の義肢装具は少ない

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中国国内のリハビリテーション医療の最先端をいっている一つの病院が首都北京にある中国リハビリテーション研究センター(CRRC :China Rehabilitation Research Center)です。ここは日本の国際協力機構と国際医療福祉大学の支援もあり建てられた病院です。この中には装具作製室が完備されており、ドイツの装具会社であるOtto bockが協賛して作られています。そのためか中国国内のリハビリテーション病院を見てみると、Otto bock社の製品を目にすることが多くあります。日本の義肢装具会社も中国へ参入してきていますが、実際に現場で日本の装具があることは稀です。

経済的な理由で装具が買えない

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中国国内の装具会社の製品を使用している患者さんも多くいます。その理由は「安さ」です。しかし、質を見てみると皮膚に直接当たる部分にねじ山が出ていたり、短下肢装具に関しては背屈の角度設定がでたらめだったり、足関節と前足部部分のストラップが無かったり、装具としての形はしているものの、装具としての役割を果たさない装具も多く目につきます。経済的に中国国内外の業者を通して装具を購入することが難しい方も多くいます。その方たちが装具を購入する方法はネット通販です。中国の通販サイトで「装具」を検索すると数千種類の装具が出てきます。その中には、形こそ装具らしく作られていますが、全く装具としての役割を果たさないものも多く見られます。装具の効果についてしっかりと理解していない療法士が少なくありません。患者も装具をつけて歩くことに抵抗を示す方が少なくありません。中国にいるときによく「最終的に装具なしで歩くことを目標にしているから、最初から装具は使わない。」と中国の療法士に言われました。その度に説明を繰り返しましたが、実際の装具を用いて効果を立証できる環境がなかったため、理解をなかなか得られなかった覚えがあります。

途上国に装具を届けませんか?

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日本の病院に使われずに眠っている装具、義肢装具士を目指す学生が作成した装具でもリハビリの発展途中である国には貴重な物資となります。しかし、物的な支援だけでは現地の人は使い方がわからなく、効果的な支援とはなりません。実物の装具と装具の使い方の教育、その2つが合わさることでより効果的な支援が可能になると思います。

吉田太樹先生経歴

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2009年 山形県立保健医療大学卒業
2009年 東京湾岸リハビリテーション病院
2012年 JICA青年海外協力隊 中国派遣
2014年 東京湾岸リハビリテーション病院(現在)
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