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理学療法士(PT)飯田修平先生 -帝京平成大学 健康メディカル学部 助教- 最終回

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若手療法士・学生へのメッセージ

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POSTインタビュアー:若手療法士や学生に対するメッセージをお願いします。

飯田先生:大変おこがましいですが、1~3年目の療法士にあえて言うならば、日々の臨床をしっかりやるのは当たり前として、その上で可能だったら嫌がらずに学会での発表をしていったほうがいいんじゃないかなと思います。

まずは小さな発表から積み重ねて、やっていくことでだんだん疑問点が増えてくるということがありますので。

あとは現代社会の中で、今の日本でどういうところに需要があるのか、そこに興味を持っていくことが重要ではないかと思います。

今はフィットネスや美容、企業に入って活躍される理学療法士さんもいると思いますので、理学療法士の資格を持って、今までの理学療法に捉われない理学療法士の生き方を模索していくのも面白いですよね。

POSTインタビュアー:学生に対してこれをしておいたほうがいいよというようなアドバイスはありますか?

飯田先生:学生生活という面では、私はどんどん旅行とかに行った方がいいと思いますね。良い意味で遊んだ方がいいと思います。遊ぶというのはだらだら・ぶらぶらしているような無意味な遊びでなく、意味のある遊びをするといいと思います。

去年卒業した学生が、春休みにレンタカーを利用して格安の日本一周旅行をしてました。

そういう経験が社会に出た時に、患者さんとの会話だとか、他職種との連携において生きてくると思います。

そうすることで職域も広がりますし、人間としての幅も広がるのではないかと思いますね。

POSTインタビュアー:臨床実習に関しては、何か学生に対してアドバイスはありますか?

飯田先生:まずはスーパーバイザーの視点として、一昔前は実習は厳しくてなんぼというか、厳しくて当たり前だった。今みたいに学生さんの権利が保障されているわけではないですしね。

職人の世界ですから、厳しく教えてもらうというのは実習を受ける学生側も当たり前だったので。

手足でも今は怒って教えていく時代じゃないのかなというのは感じています。 学生自体も怒られることに慣れていないです。とにかく話を聞いて引き出してあげることが大切になってきています。

ただ、学生さん側としては、怒って教える時代じゃないなんて立場でいられたら困ります。そんな学生は怒ります (笑)。掃除でもなんでも、できることは率先して行い、コミュニケーションを取れる能力は最低限持っておかないといけないと思いますね。

POSTインタビュアー:どんなコミュニケーションが必要だと思いますか?

飯田先生:まずは”挨拶・気配り”じゃないかと思います。逆に実習に行ってペラペラ話しすぎても良くないと思います。お世話になっているという立場を弁えないといけない。ちょっとしたことの積み重ねがとても大事になってくるので。

だいたい実習でダメになるケースはコミュニケーションが取れなかったり、患者さんやスタッフとの関係性を作れないのが原因ですからね。知識・技術で実習中止になる例は稀です。

学生さんの傾向としては、「僕は悪くない」と感じている人も多い。指導されるにはそれなりの理由があるわけで、指導者が機嫌が悪くて怒っているわけじゃないですからね。

学生さんとしては、まず指導されたことをちゃんと真摯に受け止めることが必要だと思いますね。

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歩けない人を歩かせたい

インタビュアー:最後ですが、先生がこれだけは言いたいと思うことを教えて下さい。

飯田先生:理学療法士の仕事を楽しんでいたり、良い仕事につけて良かったと感じている方がどれくらいいるのかなと感じることがあります。

理学療法って私は素晴らしい仕事だと思っていて、きちんとした治療をすればちゃんと患者さんは良くなってくれる。楽しめばさらに自分に得るものを増えてくると思います。

インタビュアー:そういう意識に変えていくにはどうすればいいと思いますか?

飯田先生:患者さんが良くなることをしっかり評価して実感するということだと思いますけどね。個人がどれだけ患者さんに向き合うかが大事だと思います。

インタビュアー:先生の療法士としての夢はなんですか?

飯田先生:臨床と教育、研究を継続して、歩けない人を歩かせたい。そこを諦めたくないですね。

<完>

【バックナンバー】

第一回:カナダ研修がきっかけで研究への興味をもった

第二回:好きこそものの上手なれ

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飯田 修平先生経歴

[資格]

理学療法士

[現在の勤務先]

帝京平成大学 健康メディカル学部 理学療法学科 助教

[最終学歴]

帝京平成大学健康科学研究課、健康科学研究課修士

[所属学会]

日本理学療法士協会、日本義肢装具学会、脳機能とリハビリテーション研究会

[主な研究項目]

・近赤外光イメージング装置を使用した脳機能研究,脳血管障害片麻痺患者の短下肢装具主な研究業績

・褥創がある対麻痺患者のADL自立に向けての援助 /リハビリテーション・ケア合同研究大会 2008抄録誌/共著/2008.11

・短下肢装具の作製状況・時期の調査とその後の対策 /リハビリテーション・ケア合同研究大会 2009抄録誌/共著/2009.11

・歩行のイメージ時と準備時が前頭前野の活動に及ぼす影響 /第20回脳機能とリハビリテーション研究会抄録誌/共著/2013.04

・カナダ・ブリティッシュコロンビア州バンクーバーにおける視察研修と医療制度の紹介 /リハビリテーション・ケア合同研究大会 2012抄録誌/単著/2013.10

・被殻出血片麻痺患者の短下肢装具の有無による脳血流動態の比較 /第30回日本義肢装具学会学会誌/共著/2013.10

・短下肢装具の有無による歩行分析と表面脳血流動態の観察 /リハビリテーション・ケア合同研究大会 2013 抄録誌/単著/2013.11

・歩行想像時の表面脳血流動態の観察 /リハビリテーション・ケア合同研究大会 2013 抄録誌/共著/2013.11

 

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