8月27日第6回 入院医療等の調査・評価分科会(入院医療分科会)が開催された。2016年度の診療報酬改定で「リハビリテーション実績指数」が導入され、「質の高いリハビリ」の評価指標として期待された。
しかしこの制度が逆に「FIM利得を生んでいる」という見解もある。今回は具体的な分析が行われ、以下のように議論された。
参考▶︎https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000183658_00028.html
リハビリテーションの診療実績について
○ 入院料毎に患者の重症度を入棟時運動 FIM でみたところ、FIM が 53 点以上の患者 の割合は、入院料1、2では約 34%、入院料3、4では約 40%、入院料5、6では約 60%であった。
○ FIM の変化と疾患領域の関係を分析する必要があるのではないか、との意見を踏まえ、患者の疾患・状態毎に FIM の変化を比較したところ、疾患・状態毎に変化に差 が見られた。例えば、運動 FIM が 26 点以下の患者について脳血管疾患・整形疾患・ 廃用症候群の3群で比較したところ、整形疾患が最もFIM の変化が大きかった。
○ 1日当たりのリハビリテーション単位数が同一の患者について、入院料毎に FIM の 変化の差をみてはどうか、との意見を踏まえ、1日当たりのリハビリテーション単 位数が同一の患者について、入院料毎に運動 FIM(退棟時運動 FIMー入院時運動 FIM) について分析した。例として1日2単位以上3単位未満のリハビリテーションが提 6 供されている患者についてみると、入院料1が最も変化が大きく、入院料6が低い結果であった。
○ 入院料毎に、各実績に係る要件を満たしている割合を比較した。入院料5は「重症者割合」、入院料6は「重症者割合」及び「実績指数」を満たせていない医療機関が多かった。
今後の分析について
○ 同一の入院料で見た場合 FIM の変化の大きい医療機関と小さい医療機関の違いを更 に比較・分析してはどうか。
○ 回復期リハビリテーション病棟入院料を届け出てからの経過期間を入院料毎に比較してはどうか。