皆さん、こんにちは。火曜日担当の藤本裕汰です。本日もよろしくお願い致します。前回はSway backについて解説しました。伸張筋・短縮筋の考え方と活動の2つの視点から解説しました。姿勢から考えて介入する際には重要になる知識だと思いますのでぜひ参考にして頂ければと思います。本日は股関節の安定化機構についての話をしていきたいと思います。
股関節の基礎
股関節は荷重関節であり、肩関節と同様に球関節になります。肩関節と比較し、骨による被覆が大きく、構造から非常に安定している関節になります。また、関節包や靭帯、関節唇により関節の適合性は高い関節となっています。
しかし、股関節の不安定性は臨床の中では非常に問題になりやすく多く経験します。股関節の不安定性の要因に関しては3つの要素に分類して考える方法1)が分かりやすいと考えています。
1つ目は股関節の骨形成異常であり、構造的要因になります。2つ目は関節弛緩性や関節唇損傷などによる器質性要因になります。3つ目は私たちが臨床の中で介入する筋機能不全や姿勢不良などによる機能的要因になります。この中で理学療法士として介入できるのは機能的要因のみですが、構造的要因・器質的要因についても理解する必要があります。本日は構造的要因・器質的要因の2つを中心に解説します。