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アドヒアランス行動のタイプとノンアドヒアランスによる弊害

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患者との間のアドヒアランスが保たれない時にどのようなことが起こるのでしょうか?

週の真ん中水曜日の江原です。慢性疾患を治療においてアドヒアランスが注目されています。糖尿病や精神科等の服薬行動に多大な影響があり、課題となっています。私が勤務しているペインクリニックの慢性疼痛領域でも、患者の疾患に対する理解や治療に向き合う姿勢の違いが治療効果に波及していると実感することが非常に多いです。反対に医療者とのアドヒアランスが確立されないまま治療が進む、ノンアドヒアランス状態ではどのような弊害が起こるのでしょうか?

 

アドヒアランス行動のタイプ

まず治療に向き合うための、アドヒアランス行動のタイプについて列挙します。

・治療プログラムを開始し継続する

・紹介やフォローアップの予約を守る

・処方薬を正しく使う

・適切な生活様式の変更に従う

・自宅での治療的な摂生の正しい活動を行う

・健康リスク行動を回避できる

医療機関の形式にも依存しますが、処方された治療へのアドヒアランスを継続することにより潜在的な治療介入の効果を最大にすることができると言われています。上記のアドヒアランス行動からも、診療科や疾患を問わずリハビリ・理学療法に関係する行動と重なる部分が大きいと感じられると思います。

影響する因子として、

・患者の特性

・治療や摂生方法の特性

・基礎疾患の特徴

・医療提供者と患者間の関係

・治療背景

が挙げられています。行動のタイプにある『予約を守って治療プログラムを継続できること』は、確実な通院行動に繋がります。疾患を持ち障害を負っている方にとっては当たり前のことのように感じますが、このレベルから実行するのが難しい方もいます。例えば遠方の方など頻回に通えない方を対象に、リハビリ目的での紹介を医師を通じて他院にお願いすることがあります。

 

しかし患者に紹介状を渡しても、紹介先の病院に行かないという信じられないことが起こります。医師やリハスタッフが変わること、新しい環境に移ることに対する抵抗などがあったなど推測しますが、医療機関が変わることが受け入れられないのであれば紹介前の時点で医師に相談できたはずです。『医療提供者と患者間の関係』はノンアドヒアランスに直結していると臨床でも感じられます。

 

また慢性疼痛患者の運動療法への障壁としても挙げられていますが、『患者特性』や『治療背景』など環境要因もアドヒアランス遵守率に影響します。理学療法士がすべてに関わることはありませんが『処方薬の適正使用』も重要です。こちらに関しては、

アドヒアランス行動のタイプとノンアドヒアランスによる弊害

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