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地域在住障害高齢者におけるバディスタイル介入が身体活動に与える効果:ランダム化比較試験の24週間追跡調査~健康科学研究科

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障害のある高齢者でも身体活動には多くの利点があるにも関わらず、身体活動レベルの持続的な改善は報告されていません。そのため、身体活動を継続できるような取り組みが必要となります。

 

モニタリングやフィードバック、ソーシャルサポート等の行動変容介入は身体活動レベルの改善に有効である可能性があるとされています。また、これらの行動変容技法が含まれる取り組みとしてバディスタイル(二人一組でペアを組む)を用いる方法の有効性も報告されています。しかし、先行研究で報告されているバディスタイル介入は医療専門職の直接的な介入やバディになるボランティアの育成が必要でした。

 

そこで地域リハビリテーション研究室では、障害高齢者同士のバディスタイル介入が在宅運動プログラムの実施頻度を向上させるかどうかを検証し、その有効性を報告しました(https://doi.org/10.1177/02692155211041104)。しかし、運動の実施時間や介入終了後の持続効果については明らかになっていませんでした。

 

そこで畿央大学大学院健康科学研究科 博士後期課程 武田広道 氏と高取克彦 教授 らは、障害高齢者同士のバディスタイル介入研究の追跡調査として、運動の実施時間と介入終了後の持続効果について明らかにすることを目的に本研究を行いました。

この研究成果はClinical Rehabilitation に掲載されています。

研究概要

通所介護事業所を利用している障害高齢者65名に12週間の在宅運動プログラムを実施してもらいました。その際、無作為にバディスタイル介入群と対照群に分けて実施し、バディスタイル介入を追加することで在宅運動の実施時間が向上するかとその効果が持続するかどうかを分析しました。

本研究のポイント

障害高齢者同士のバディスタイル介入は12週間の在宅運動プログラムにおける運動実施時間が向上し、介入終了12週間後まで効果が持続することが分かりました。

研究内容

データ解析の結果、バディスタイル介入群は対照群と比較して12週間後の屋外歩行時間が増加し、その効果は介入後12週間経過した時点でも持続していました。

本研究の意義および今後の展開

今回の研究はバディスタイル介入が身体活動に与える持続効果を検討したものです。障害高齢者同士でバディを組み12週間の在宅運動プログラムを実施することで、介入終了後も効果が持続することを示唆しました。今後も地域高齢者の健康に資する研究をしていきたいと思います。

論文情報

Hiromichi Takeda, Katsuhiko Takatori

https://doi.org/10.1177/02692155221111924

Clinical Rehabilitation, 2022.

詳細▶︎https://www.kio.ac.jp/category_kenkou_hakase/75330/

注)プレスリリースで紹介している論文の多くは、単に論文による最新の実験や分析等の成果報告に過ぎません。論文で報告された新たな知見が社会へ実装されるには、多くの場合、さらに研究や実証を進める必要があります。最新の研究成果の利用に際しては、専門家の指導を受けるなど十分配慮するようにしてください。

地域在住障害高齢者におけるバディスタイル介入が身体活動に与える効果:ランダム化比較試験の24週間追跡調査~健康科学研究科

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