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【高橋大樹先生】自分が脳性麻痺だからこそ伝えたいこと

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見た目まっすぐ、でもつらい

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【8/25】ワタシ(理学療法士)も障害もってますー当事者対談ー

 


高橋先生:もともと脳性麻痺という病気をもって、未熟児で生まれてきました。対麻痺で今も右足に装具をつけています。小学校に入る前にアキレス腱延長術という手術を受けるために3ヶ月ほど入院しました。

 

そのときは、理学療法と作業療法を受けていましたが、そういう仕事の名称は知りませんでした。平行棒の中で歩いた記憶がおぼろげにあるのと、大部屋に連れて行ってもらって固結びを教えてもらったことをよく覚えています。高校3年生のときに医療に関わる仕事をしたいと思い調べていたときに、「あのとき受けていたのは理学療法だったんだ」と知り、この道を進むことを決めました。
 

ー ご自身が脳性麻痺だからこそ、リハビリ場面で活かされていることってありますか?


高橋先生:外来で脳性麻痺の患者さんがたまに来たりしますが、自分の経験や感覚を踏まえて話したりしますね。

例えば・・最初にやったのはセラボール。あれに足を乗せて転がすエクササイズってあるじゃないですか。自分があのエクササイズをやったときにすごい緊張がとれたんです。

 

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腰の張りが抜けるのとか、力が抜ける感じです。リハビリ場面でよくみる誤解は、見た目まっすぐに見えてもやられてる方はすごいつらいっていう立ち方。自分も股関節伸展制限があって、ただそれを伸展0度にされると脚長差があるから腰がめちゃくちゃ痛くなります。

実体験を患者さんと一緒に感覚を共感できるところが自分の武器だと思います。
見た目が真っ直ぐでも、身体のなかでそれとは違うことがおきている。あえて足を開いたりしてみたりして、確かに最初見た目はまっすぐではないけど、その楽な立ち方・歩行をしているとだんだん緊張がとれてきて、勝手に真っ直ぐになってくるということは多く経験します。

 

障害者とセラピストの架け橋

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高橋先生:ただ仕事をしているとやっぱり不便なことはあります。全介助とか長下肢装具をつけて歩行訓練をするとき、自分が重心移動できる範囲がせまいので、出来ないこともある。自分が1年目のときはどうにかやろうと思っていましたが、いい意味で今はあきらめて誰かを呼ぶようにしてます。

前は「自分この仕事向いていないんじゃないか」って思ったりもしました。他の人ができて自分だけ出来ないのは精神的につらいし、体力的にも当然キツかった。

でも今はそんなに気にしていないです。

 

今後は、まず障害を持ったセラピストを集めて「実際はどういう感覚なのか。患者さんのホント」っていうのを話す場を作ろうと思っています。それをさらに患者さんや他のセラピストを巻き込んで伝えていく。セラピストって、普通は自分が経験していないことを話しますよね。

 

脳梗塞も大腿骨の骨折もセラピストは経験していない。でもそれは、障害を持っている自分たちなら分かることもあるので、うまく橋渡し的な役割をもてたらいいなと思っています。

 

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 高橋 大樹 先生経歴

理学療法士

帝京平成大学卒

等潤病院勤務

 

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