過保護は逆効果?
週の真ん中水曜日の江原です。前回に引き続きまして、Parental catastrophizing子どもの痛みに対する親の破局的思考について書きたいと思います。
子どもの痛みは親の関心を引き、親の反応が子どもの痛みの経験に影響を及ぼすことが知られています。
特に、親の破局的思考(parental catastrophizing)は、子どもの痛みの評価や対処行動に影響を与える可能性があります。
したがって親の破局的思考が子どもの痛みに対する活動制限とどのように関連するのか、またその関係においては何が影響するのかが研究されています。
慢性疼痛の子どもの親は、痛みに苦しむ子どもに対して不安があるような振る舞いを見せ、質問したりアドバイスを仰ぎ、医療者の支持を守る方が多いです。
反対に子どもとの結びつきを強く感じる方も多く見られます。そのような保護者は、医療者の意見を聞かずに自己判断で他の治療を受けに行ってしまったり、子供の意見を尊重してしまうが故に運動の回避などの不適切な治療行動をとってしまうことが目立ちます。
『育て方や対処に問題はなかっただろうか?』、『何か遺伝させてしまったのではないか?』と自責の念に駆られて自分を責める保護者もいれば、子供が怠けているのかと思い込んで治療場面以外では厳しく接している保護者もいます。
今回は親の破局的思考が、慢性疼痛患者の子どもの活動制限に与える影響について調査した論文を用いて解説したいと思います。
親の考えが子どもの痛みに影響を与える?

痛みは、患者自身の注意と他者の注意の両方を引きつける役割があります。そしてその反応が患者の痛みに影響を与える可能性があります。
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