「小児なんて私には関係ない」と思っていた。そう、訪問リハに転職するまでは。
養成校の小児のテストは赤点ギリギリで突破してきたし、就職先を選ぶ際にも小児病院はアウトオブ眼中だった。しかし、病院から訪問リハビリに転職することになって、数ヶ月経ったある日、「ケアマネから、小児の患者さんのオーダーがきたんだけどいける?」と上司から声をかけられることになる。
"小児リハ童貞"の私からしたら、正直身体を動かすだけでも怖いし、何をすればいいのかも分からない。ある日突然、その機会はやってくるのである。
ここでハッキリ言っておこう。小児リハビリは、小児領域に進んだ極めて少数の療法士だけが関わる分野ではなくなった。
人工呼吸器管理や吸引、経管栄養の摂取など、生活する上で医療的ケアが必要な「医療的ケア児」は全国に1万8000人いると言われている。地域には、圧倒的にケアする側の人員が足りていない状況だ。
ここで今回、紹介する三輪書店から出版されている新著「子どものリハビリテーション やさしいケア」の監修をされている田村先生の言葉を抜粋する。
"ここはぜひ成人の在宅医療に関わっている医療・福祉スタッフが勇気を振り絞って、小児の在宅医療にも対象を広げていただくほかありません。"
是非、この書籍を読んで、在宅領域の小児リハビリにチャレンジして欲しい。
編集部の3つのおすすめポイント
① 病院やクリニックのような設備や道具がなくても実践できるアプローチが盛りだくさん!
② "小児リハ"と一括りにせず、障害別に分けて書かれているので、実際の患者さんに当てはめやすい!
③ 圧倒的なイラスト数!分かりやすくて、小児リハ初心者でもスーッと頭に入ってくる!
目次
第1章 小児在宅医療とリハビリテーション
第2章 小さく生まれた子どものリハビリテーション
第3章 重い障がいのある子どものリハビリテーション
第4章 子どものリハビリテーション&やさしいケア
A 「かけがえのない生命を守る」
B 「健康の維持・増進をサポートする」
C 「社会生活を共に創造する」
三輪書店 (2019-09-09)
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