●近い将来、高齢化社会のピークを迎え、介護ニーズの急増と多様化に対応する必要がある一方、人口減少社会の到来で生産年齢の介護人材の確保が困難になります。
●このような状況の中においても、介護の質を確保し、向上させていくことが、介護現場が直面することになる課題です。
●こうした課題を抱えつつも、人手不足の中であっても介護現場が地域における安心の担い手として役割を果たし続けるためには、
①人手不足の中でも介護サービスの質を維持・向上を実現するマネジメントの構築
②ロボット・センサー・ICTの活用
③介護業界のイメージ改善と人材確保
に関し、介護業界を挙げて取り組むことの必要性が「介護現場革新会議基本法」(2019年3月28日)の中で述べられています。
●①については、本手引きの中で紹介している改善活動そのものであり、介護に関する業務を「直接的なケア」と「間接的業務」に分け、施設・事業所内の課題を抽出した上でPDCAサイクルを回していくことを示しています。
●②については、ロボット・センサー・ICTといったテクノロジーを活用することで介護の質を維持・向上させていくことが推進されています。
●特にICTの活用については、従来の紙媒体での情報のやりとりを抜本的に見直し、ICTを介護現場のインフラとして積極的に導入していく動きが求められています。
介護分野のICT化は介護職員が行政に提出する文書等の作成に要する時間を効率化し、介護サービスの提供に集中する上でも重要であると言え、厚生労働省において行政文書の標準化、簡素化の検討が進められているところです。介護現場の情報をICT化することにより、ビッグデータの蓄積が可能となり、エビデンスに基づく介護サービスの提供を促進することにも繋がります。
●③については、①で仕分けた「間接的業務」を、ロボット・センサー・ICTを活用することにより介護業界のイメージを刷新しつつ、活躍の場を創出して元気高齢者に参加してもらうなど、介護分野への多様な人材の参入促進につなげていくことが求められています。
●介護分野の生産性向上は、こうした3つの観点を踏まえて、自治体、関係団体、介護施設・事業所等が一体となって進めていくことが重要であり、これにより介護の質を維持しつつ、急増・多様化する介護ニーズに対応することが可能になると言えます。
(介護サービスの質の向上に向けた業務改善の手引きより引用。強調、改行は引用者にて)
介護事業所における生産性向上ガイドラインに携わった、TRAPE Inc.CEO・作業療法士鎌田 大啓先生による講演
デジタルを活用しサービスの質を確保・向上、現場の業務を効率化し、新たな価値を生み出すことは、MUSTと言えるでしょう。
外部環境が変化している中、根本的に自分たちの在り方を再定義し、その際にデジタルを抜いてはもう考えられません。そのために必要な1つ1つのステップを共有いただきます。
<講師:鎌田 大啓>
●株式会社TRAPE 代表取締役/CWD
●大阪大学 医学部保健学科 医学系研究科 招聘教員
●平成30年度 「介護サービス事業における生産性向上に向けた調査事業」委員、事業所専攻 委員会 委員、試行的ガイドライン委員会 委員
●平成30年度、令和元年度 老人保健健康増進等事業 「先進国における高齢者の介護予防に資する自助又は互助も含めたサービスの仕組みに関する調査研究事業 委員
●平成30年度、令和元年度 老人保健健康増進等事業 ケアマネジメントの公正中立性を確保するための 取組や質に関する指標のあり方に関する調査研究事業 委員
●令和元年度 年度老人保健健康増進等事業「「地域ケア会議に関する総合的なあり方検討のための調査研究事業」委員会 委員
●令和2年度 厚生労働省事業 介護現場(在宅系・医療系サービス分)における持続的な生産性向上の取組を支援する調査研究事業) 調査検討委員会 委員
<聞き手:穴田 周吾 @syu5o>
<司会:森田佳祐 @ksk116street>
◆概要
【日時】 11月26日(木) 21:00~23:00
【参加費】
一般:3,300円
POSTプレミアム会員:無料
【定員】40名
【参加方法】ZOOM(オンライン会議室)にて行います。お申し込みの方へ、後日専用の視聴ページをご案内致します。
当日の模様を撮影したアーカイブ動画を1週間限定で申込者にお送り致しますので、当日の参加が難しい方でもぜひお申し込みください。
【申し込み】以下のサイトからお申し込みください。