東京都健康長寿医療センター研究所の桜井良太研究員と藤原佳典研究部長の研究グループは、SNSの利用状況と精神的な健康との関連を検討し、全世代を通じてLINE利用者では精神的健康度が高い傾向にあるが、Twitter利用者では精神的健康度が低い傾向にあることを明らかにしましたー。
ポイント
- ・6割の高齢者がSNSを利用できる機器を保有しており(主にはスマートフォン)、全世代において一番定期利用者が多いSNSはLINEであった。
- ・若年者ではInstagramの定期閲覧、中年者ではFacebook定期発信、高齢者ではLINE定期利用(発信と閲覧の両者)が良好なウェルビーイングと関連していた。
- ・若年者ではInstagramを定期閲覧、中年者ではLINEを定期発信している者ほど悩み・抑うつ傾向が低い関係が認められた。他方で、両年代においてTwitter定期利用者(発信と閲覧の両者)ほど悩み・抑うつ傾向が強くなる関係が示された。
- ・中年者のTwitter定期利用者(発信と閲覧の両者)および高齢者でTwitterを定期発信している者では孤立感を有している割合が高くなる傾向が認められた。
- ・SNS以外のコミュニケーション(対面での会話や電話)が低い者では、全世代を通じて、全ての精神的健康度の指標が悪い傾向が認められた。
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▶︎https://www.tmghig.jp/research/release/2021/0304-2.html
掲載論文
国際科学雑誌「PLOS ONE」(現地時間3月3日午後2時)
Who is mentally healthy? Mental health profiles of Japanese social networking service users with a focus on LINE, Facebook, Twitter, and Instagram
(精神的に健康なのは誰か?LINE, Facebook, Twitter, Instagramに着目したSNS利用者の精神的健康度)