在宅で介護を受ける人のサービス利用に、所得による偏りはあるのか。一橋大学と英ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)の研究チームが、Health Policy誌に研究を発表しました。2001〜2022年の8回の全国調査を分析したものです。介護の必要度をそろえて比べると、偏りの多くは時間とともに縮小しています。高所得者の自己負担割合が2015年と2018年に引き上げられた後も、この縮小傾向が逆戻りすることはありませんでした。ショートステイと認知症グループホームには、高所得層に利用が偏る年が残っています。
データは厚生労働省の国民生活基礎調査で、介護保険の認定を受けて在宅で暮らす40歳以上の、8回分ののべ3万9743人です。毎回別の人を調べる調査で、同じ人を追跡したものではありません。施設の入所者は含みません。要介護度、ADLの制限、年齢、性別、持病などをそろえたうえで、介護保険外のものも含むサービスや家族の介護の利用が、所得の高い側と低い側のどちらに集中しているかを指数で比べました。所得の代わりに、世帯の消費支出を世帯人数で調整した値を使っています。










