認知症に関する情報を目にすることは多く、今後の日本の大きな問題点であることが伺える。
歩行と認知機能の関係性は以前からも研究されてきた。
最新の研究で、100%ではないものの、認知症の疑いあり/なしを簡単に判断できる方法が見つかっています。それは「歩き方」を見るというもの。
(中略)
歩行速度で言えば「秒速0.8メートル」(分速48メートル)が一つの基準になります。
引用元:PRESIDENT
上記のように、歩幅や歩行速度と認知機能の関係性を調査したものは数多くある。
そして歩行と認知機能でいえば、こんな調査もあるので紹介する。
カナダParkwood InstituteのManuel M. Montero-Odasso氏らが調査したものだ。
65歳以上の軽度認知障害(MCI)患者を対象に、通常の歩行検査と、歩行しながら認知機能検査も行うデュアルタスク歩行検査を実施し、その後2年間の認知症発症リスクを調べている。
その報告では、デュアルタスク検査時の歩行速度の低下が認知症発症の危険因子になりそうだとしている。
デュアルタスク歩行は、認知症に進行するリスクの高いMCI患者の発見に役立つ考えられ、さらなる研究で認知症の予測精度を上げることが期待されると結論している。
引用元:日経メディカル
原著:Association of Dual-Task Gait With Incident Dementia in Mild Cognitive Impairment
課題は、100から1まで逆向きに数える、100から7ずつ引き算していく、動物の名前をあげるといったもの。
デュアルタスクができない人は、認知機能が低下しやすいと言え、さらにこの研究からデュアルタスク歩行を日常に取り入れれば、認知機能低下を抑制できるとも考えられる。
今、テレビの健康番組を見れば「歩きなさい」、病院でも「歩きなさい」。
療法士も「歩く」運動指導をすることは多いだろう。
歩くことが重要という認識は市民権を得ており、数ある情報を吟味し根拠を持った運動指導をしていく必要がある。
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