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特養と老健。予防可能な入院率が高いのは?

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筑波大学の田宮菜奈子教授、Boyoung Jeon客員研究員らは、東京大学、 東京都健康長寿医療 センターとの共同研究により、千葉県柏市の医療レセプトと介護レセプトのデータを照合(突合)し分析した結果、介護老人福祉施設の入所者は、 介護老人保健施設の入所者に比べて、全体の入院率 と予防可能な入院率が高いことが判明した。

▶︎ 介護施設入所者の急性期病院への入院状況調査 ~予防可能な入院、予防不可能な入院、病院内の死亡~

 

本研究は、千葉県柏市の医療介護連結レセプトデータを用いて、介護施設から急性期病院への入院率、および入院の理由(予防可能な入院、予防不可能な入院、病院内の死亡)とその関連要因を 明らかにすることを目的に実施した。

 

分析データは、千葉県柏市における後期高齢者の医療記録データと介護レセプトデータ(2012.4-2013.9)を用い、「介護老人福祉施設(特養)」(n=1,138) と「介護老人保健施設(老健)」(n=885) の入所者 2,065 人 (75 歳以上)が分析対象。予防可能な入院は、American Centers for Medicare & Medicaid Services (CMS)の先行研究を参考に、呼吸器感染症、尿路感染症、心不全、じょくそう等の17 疾病で定義した。

 

施設種類別に施設入所者の急性期病院入院率は、介護老人福祉施設において 34.5%であり、その内訳は、予 防可能な入院 16.3%、予防不可能な入院 12.2%、病院内の死亡 6.1%でした。一方、介護老人保健施設の入院率 は 23.8%であり、内訳は、予防可能な入院 9.5%、予防不可能な入院 10.6%、病院内の死亡 3.7%だった。 利用者の状況などを考慮した多変量解析の結果では、人工栄養ありの場合に予防可能な入院のリスクが高いことがわかり、また、2種類の施設間の差も有意だった。

 

特養と老健。予防可能な入院率が高いのは?

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