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プロ総合格闘家が医療に求めるもの -梅田恒介選手-

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総合格闘技の魅力とは

総合格闘技や格闘技全般の魅力は強さを魅せるスポーツで力と力のぶつかり合いが最大の魅力ですね。

試合をしている選手は、相手にだけ意識を集中して闘っていくのが現実逃避もできます。

観ている人には成人同士の殴り合いっていう合法ではなかなか観れないものを観れるのが一番面白いと思います(笑)。

そうは言ってもスポーツだから殴る蹴るでもルールがあるし、喧嘩ではないからそこは守らなくちゃいけないんです。

それに試合の相手は必ずリスペクトして試合を行います。そういったものがあるから暴力とは違うちゃんとしたスポーツとして成り立っています。

それに闘っている本人は自分の強さを信じていて、下馬評がどれだけ不利でも自分の中に勝てるという自信がある中で試合に臨んでいます。

TVではそれを感じることはなかなかできないけど生で見るのとそれが伝わってくるし迫力が違うと思います。観たことない人には是非1度生で観てほしいですね。
1.1

プロとアマチュアのちがい

プロとアマチュアではフィジカルが大きく違ってきます。筋肉があると力がついて怪我の予防になります。ついている筋肉でも大胸筋とかの前側の筋肉よりも肩甲骨の間の筋や背筋とか三頭筋、体幹筋がしっかりしていると強いなって印象を受けますね。

プロ選手は何においても『競技を一番に考える』こと、練習を第1に考えます。若い人だと遊びたくもなると思うけど、まずは練習をしてからそうしないといけません。そういった考え方が必要になります。

それと、怪我も前向きに捉えています。確かにマイナスのイメージも出てくるけど意識しないようにしています。

プロとアマチュアの大きな違いにもう1つ引退があって、引退は気持ちが折れたときに考えます。体がボロボロになっていても気持ちが折れていなければずっと続けられます。なので、精神面が大きな支えになりますね。

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練習と試合

<練習>

練習は週6(朝夜2回)
主にウェイト、有酸素運動
実戦形式は週1はやるけど本気でやると怪我するので本気ではやらない。

<海外遠征>
海外に行くときは調子を崩さないように食べ物やサプリを持っていく。特にアジア圏ならお米あるけどヨーロッパ圏はないので持っていくようにしている。
外国人が日本にくるときは、何を持ってきているかは分からないけど大体向こうで練習して、2日前くらいにこっちに来て試合終わったらすぐ帰っている。
海外のリングドクターは話せないけどコミュニケーションはとれるから英語を話させなくても大丈夫だったりする。
試合でカットとかがあっても控室で縫ってくれるから病院に行かなくても済むことが多い。
病院に行くことになってもどこに行くとかは指示がある。

<試合>
試合前はやってやるっていうテンションの人はあまりいない。内心は皆怖いと思うし、試合前は眠くなることが多い。これは普段嫌なことがあると寝るのと同じらしくて、試合前に本能的に嫌がっているらしい。試合に出るときはそれに打ち勝つ必要がある。

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医療との関わり

今現在で総合格闘技自体を見るトレーナーは日本にはいないのが現状で、練習仲間がトレーナーの代わりになることが多い。

総合格闘技の歴史が浅いというのもあるけどトレーナーが不足しているし、格闘技がマイナーなのでお金がなく雇えないのも要因の1つで、専門のトレーナーが出てきたら格闘技も大きく変わってくると思う。

病気についてでも、実は僕が所属しているDEEPという団体は、肝炎の患者さんは出れないけどHIVの人も出場できる。HIVは触るだけで感染すると思われがちだけどそうではなくてDEEPではそれを理解して受け入れている。

医療とは少し違うけど、ドーピングの話題を時々耳にするけど、ドーピングする人は、世間的には不真面目な人が楽をしたくてというイメージがあるけどそれは実は違う。

ドーピングをする人は確実に練習を真面目にやっている人。強くなりたいという思いが強くてドーピングをする人がほとんど。それに練習をそうとうしないと打っても意味がない。

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<選手がトレーナーに求めるもの>

妥協しないで選手を追い込む
トレーナーには怪我の予防やパフォーマンスの向上はもちろんだけど、練習で自分を追い込んでほしい。
それは新人の選手も引退を考えている選手も同じで年齢別で求めるものは変わってこない。
練習をみてくれているトレーナーに妥協をされるのは選手のためにはならないので、選手のことを考えてくれるのであれば妥協せずにどんどん追い込んでほしい。

 『信頼関係
選手がトレーナーやコーチを信頼するのに、まずは選手を信頼してほしい。一方が信頼しているだけでは信頼関係があるとは言えないからお互いに信頼することが大事。
<練習>
トレーナーに限らず練習仲間同士で教えあったりして、切磋琢磨している。この普段から練習を一緒にしていると相手の状態を分かっていて、自分の状態も分かってもらえる。こうすることでお互いに信頼関係が生まれる。
<試合>
格闘技は個人競技なので試合の時は1人のように思われがちだけど、リング横にいるセコンドの声は試合を行っている選手には結構聞こえていて重要になってくる。なので信頼できる人に依頼する。その信頼する人は普段から練習を一緒にしているトレーナーや練習仲間にお願いする。
<ケア>
まずは疲れを取り除いてくれるのが1番。実際に週1で接骨院に通って疲れを残さないように心掛けている。このケアをしてもらうときに自分の身体を触ってもらうわけだけど、この触ってもらうことでも信頼できる人でなければ触らせたくはない。僕も通っている接骨院は知り合いがやっているところにしか行かない。
○○医院が良いとかの口コミを聞いて興味を持つことはあるけど行くことはなかなかない。それに格闘技の選手はもともと痛いとあまり言わないから症状を聞くにしても信頼していないと言わない。
このように練習や試合、ケアの全てにおいて『信頼関係』が関わってくる。

<選手として心身のセルフケア>
普段からしているケアは、
・十分な睡眠
・交代浴
・マッサージ
・練習のオーバーワークの予防
などで疲れを残さないようにしている。

精神面では、試合で自分から前へ前へといくようにして気持ちで相手選手に負けないようにしている。自分の心が折れそうなときや気持ちで負けていると成績に出てくるので日頃から意識をして、それでもダメになりそうなときはトレーナーや仲間からの声掛けや喝を入れてもらうことで保って、そういったときは頼るようにしている。
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梅田恒介選手経歴

【プロフィール】 茨城県高萩市出身 43歳 175cm 66㎏:DEEP参戦R-BLOOD所属パンクラスフェザー級

【特集記事】

 
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