発症からの経過と改善の関係
日本では、脳卒中のリハビリは発症から6ヶ月が重要とされています。これは、回復期の入院期限が150日間(高次脳機能障害の診断がつけば180日間)からも読み解けます。
実際に、回復期でリハビリを行い入院当初から1ヶ月、2ヶ月と時間が経っていくと、改善率が低くなっていく印象があります。これは、人の脳の自然回復との関係があることは周知の通りですが、実はそれ以外にも要因が考えられます。
回復期は365日リハビリを行うため、担当の療法士が休みの時は、代わりの療法士がリハビリを行います。この時、担当の療法士ではみられなかった改善が見られることがあります。
もちろん技術の差の影響も考えられますが、ほぼ毎日リハビリを行なっているため【慣れ】が生じることも否めません。つまり、患者さんにとって【新規制】のあるリハビリが行いにくくなってしまいます。環境も重要だということです。この環境の変化は、発症から数年経過した脳卒中の患者さんでも、改善を目指せる可能性を秘めています。