株式会社EMIASは2013年に創業、現在12年目を迎え、医療介護・障がい福祉の分野で様々な事業を展開している会社です。代表取締役である松井さんにお話を伺いました。
インタビュアー
松井社長、本日はお忙しい中、貴重なお時間をいただきありがとうございます。
松井さん
こちらこそありがとうございます。どうぞよろしくお願いします。
インタビュアー
早速インタビューを始めていきます。まず最初に、松井さんがEMIASを立ち上げたきっかけを教えてください。
松井さん
病院勤務時代に、リハビリが必要でありながら十分な支援を受けられない「リハビリ難民」と呼ばれる方々の存在を知りました。医療機関では「治療」を最優先とし、「その人らしい暮らし」に目を向ける余裕がありませんでした。そうした現実を目の当たりにし、「治療の枠を超えた支援」を提供できる場を作りたいと考えるようになったのがきっかけです。
インタビュアー
EMIASを立ち上げるにあたり、現場で感じた課題や、考えを大きく変えるきっかけとなった出来事はありましたか?
松井さん
印象深いエピソードがあります。私が以前担当していたがん患者様から「リハビリはもういいから、好きなことをさせてほしい」と言われたことがありました。その方が望んだのは、治療ではなく、煙草を嗜むという「自分らしい生き方」。その選択を支える仕組みが医療の中にはありませんでした。その経験を通じて、福祉の世界で「その人が望む生き方」を支援する仕組みを作りたいと決意しました。
インタビュアー
なるほど。だからこそ、EMIASは「福祉業界のゲームチェンジャーになる」というミッションを掲げているのですね。どのような想いでこのミッションを掲げたのでしょうか?
松井さん
株式会社EMIASの社名の由来は「地域の明日を笑みに変える」という理念であり、その中核を支えているのが「福祉業界のゲームチェンジャーになる」というミッションです。〝ゲームチェンジャー〟とは、それまでの流れを一変させるような存在を指します。
松井さん
この言葉の背景には、私自身の経験があります。これまでの支援の在り方に疑問を持ち、「もっとご利用者に寄り添える仕組みが必要だ」と感じたからこそ、EMIASを立ち上げました。
インタビュアー
松井さんにとって、福祉業界で挑戦する意義とは何でしょうか? そして、どのような課題を乗り越えようとしているのか教えてください。
松井さん
福祉の現場はリスクや課題が多いですが、それでも挑戦する価値があると信じています。EMIASの理念「地域の明日を笑みに変える」には、ご利用者が「できなかったことをできるようになる」「したいをできるに変える」という自然と諦めてしまっていた大切なことを支える想いが込められています。
松井さん
リハビリや福祉は単なる作業ではなく、人々の人生に深く関わる仕事です。私たちは、医療制度の適応外となってしまった、いわゆる治療からもれた人にとっての新しい支援の場を提供したいと考えています。そのためには、スタッフが利用者一人ひとりに寄り添い、地域に根ざした取り組みを続けることが重要です。
インタビュアー
EMIASを支える職員の皆さんに対して、どのような想いを持っていますか?
松井さん
EMIASでは、個人・チーム・組織それぞれが持つ「行動指針」を大切にしています。
松井さん
個人としては、「必要なときに必要なサービスを」という考えのもと、常に最適解を追い求める姿勢が求められます。福祉の仕事は人生に直接関わる仕事です。現状維持に満足することなく、一人ひとりが専門領域のプロとして学び続け、ご利用者のために最善を尽くすことが使命だと思っています。
松井さん
チームとしては、「Unique & Stylish」という言葉を掲げ、福祉業界を憧れの職業にすることを目指しています。固定概念に囚われることなく、柔軟な発想と洗練されたアプローチで新しい価値を創造していく。それが、EMIASの目指すチームのあり方です。
松井さん
組織としては、「地域福祉の北極星であれ」という理念のもと、EMIASは道しるべとなる存在を目指しています。すべてのスタッフが自立支援の実践者として行動し、その姿が新しい福祉のロールモデルとなるよう努力を重ねています。
松井さん
スタッフが安心して挑戦できる環境を整えることは、EMIASにとって最も大切なことの一つです。一人ひとりが自分の力を発揮し、それがチーム全体の成長へとつながる。そんな組織を目指しています。
松井さん
創業10年を迎えた昨年の社員総会では、「こうなりたい」というスタッフの想いが形になっていく姿を目の当たりにしました。その瞬間こそが、僕にとって何よりの喜びです。
松井さん
福祉の仕事は「正解のない課題」に挑む事です。スタッフたちは毎日、ご利用者のために全力を尽くし、小さな成果を積み重ねています。その姿勢こそが、EMIASの成長を支える力だと確信しています。
インタビュアー
松井さんが思う「経営者像」について教えてください。
松井さん
経営者として大切にしているのは、「未知を受け入れる力」です。ここで言う未知とは新しい価値観や自分に持っていない多様な考えのことです。新しい価値観や考えに触れることで、自分の成長につながるだけでなく、組織としての可能性も広がっていくと考えています。
松井さん
かつて理不尽だと感じた先輩方の言葉も、時間が経つにつれてその意味を理解できるようになりました。その経験があったからこそ、経営者として新しい視点を受け入れ、スタッフとともに道を切り開くことを意識しています。未熟な僕を導いてくださった恩師や経営の先輩には、心から感謝しています。
松井さん
経営者は時に、状況の変化に対応するための決断を下したり、スタッフにとって理解しにくい指示をしなければならない時があります。それでも、自分と仲間を信じ、向かいたい進むべき道を常に模索しています。
インタビュアー
最後にEMIASが目指す未来についてお聞かせください。
松井さん
僕たちは「急成長」や「規模の拡大」を目指しているわけではありません。むしろ、「人間的成長」を重視し、地域に必要とされる会社であり続けたいと考えています。
松井さん
地域福祉の事業は、信頼があってこそ成り立つものです。ただ出店するだけでは、意味がありません。誰かに求められる形で事業を展開し、地域の期待に応え続けることが、僕たちの使命だと思っています。
松井さん
「地域の明日を笑みに変える」という理念を実現するためには、ご利用者やスタッフ一人ひとりに寄り添い、着実に歩みを進めることが大切です。それが、僕たちの目指す未来です。
インタビュアー
今日は貴重なお話をありがとうございました。EMIASの今後の発展を心より応援しております。
松井さん
こちらこそ、ありがとうございました。
今回は、EMIASグループの社長である松井さんの起業したきっかけから職員への想い、EMIASの未来についての様々な角度からの「ありたい姿」についてインタビューをお届けしました。EMIASグループで働く人たちの「ありたい姿」をテーマに全20回にわたってインタビューをお届けしてきました。これからも「地域の明日を笑みに変える」を企業理念として活動を続けるEMIASグループの今後にご期待ください。