令和8年度改定の通知・告示に324ページの一部訂正──回復期リハ入院料1・特機能病院リハ病棟の経過措置を2か月前倒しなど

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厚生労働省保険局医療課は5月1日、令和8年度診療報酬改定に関連する11本の通知と、官報掲載事項の訂正予告を、事務連絡として発出しました。資料は全324ページに及びます。6月1日施行を1か月後に控えたこの時期に出された訂正です。リハビリテーション関連でも、回復期リハビリテーション病棟入院料1及び特定機能病院リハビリテーション病棟入院料の経過措置時期、回復期リハビリテーション病棟入院料1・2の重症患者評価における参照先、地域包括医療病棟入院料のリハ・栄養・口腔連携加算の研修要件、看護補助・患者ケア体制充実加算の参照「注」番号、摂食機能療法に関する記載など、届出・算定実務に直結する項目が含まれています。本稿ではPT・OT・STおよびリハビリ部門管理者が確認すべき訂正箇所を整理します。

回復期リハ病棟入院料1・特定機能病院リハ病棟入院料──経過措置を「10月1日以降」から「8月1日以降」に2か月前倒し(別添2)

基本診療料施設基準等通知(令和8年3月5日保医発0305第7号)の表2では、施設基準が改正された入院基本料等のうち届出が必要なものが列挙されています。今回の訂正で、リハビリテーション病棟関連の経過措置時期が見直されました。

第一に、回復期リハビリテーション病棟入院料1〜4が一括で「令和8年10月1日以降」を経過措置期間として記載されていた箇所が修正されました。回復期リハビリテーション病棟入院料1のみ別の行に切り出され、「令和8年8月1日以降に引き続き算定する場合に限る」と記載されています。残る入院料2、3、4は引き続き同年10月1日以降の経過措置となります。

第二に、特定機能病院リハビリテーション病棟入院料の経過措置に関する記載が修正されました。「令和8年10月1日以降に引き続き算定する場合に限る」とあった箇所が「令和8年8月1日以降」に改められています。

いずれも経過措置の終了が2か月早まる内容です。回復期リハ病棟入院料1または特定機能病院リハ病棟入院料を算定する医療機関は、届出準備のスケジュール見直しが必要です。

届出実務にあたっては、厚生労働省が公開する【病院用】施設基準届出チェックリストの活用が便利です。令和8年5月1日訂正後の届出期限が反映されており、項番78〜82(回復期リハビリテーション病棟入院料1〜4および特定機能病院リハビリテーション病棟入院料)で、今回の訂正箇所が赤字で明示されています。

回復期リハ病棟入院料1・2──重症患者評価に用いる「日常生活機能評価」の参照先を「別添7」から「別添6」に訂正(別添2)

第11「回復期リハビリテーション病棟入院料」の2「回復期リハビリテーション病棟入院料1及び2の施設基準」(4)では、重症患者の定義に用いる日常生活機能評価の根拠文書に誤りがありました。「別添7の別紙21に定める日常生活機能評価」とされていた箇所が、「別添6の別紙21」に訂正されています。

重症患者(日常生活機能評価10点以上又はFIM得点21点以上55点以下等)が新規入院患者の3割5分以上であることが、入院料1・2の要件です。その評価票の参照先が異なっていたことになります。届出書類の作成や施設基準の自己点検にあたり、参照先を確認のうえ運用する必要があります。

地域包括医療病棟のリハ・栄養・口腔連携加算──研修要件に「維持期リハ・医療介護連携の内容を含んでもよい」旨を追記(別添2)

地域包括医療病棟入院料の「注11」に掲げるリハビリテーション・栄養・口腔連携加算の施設基準で、研修要件の記載が補足されました。

従来の要件は、急性期のリハビリテーション医療等に関する理論・評価法等を含む2日以上・12時間以上の研修とされていました。今回の訂正で、「高齢者の救急患者等に対してリハビリテーション、栄養管理、入退院支援、在宅復帰等の機能を包括的に提供する役割を担う観点から、維持期のリハビリテーションや医療介護連携に係る内容を含んでもよい」との文言が加わっています。

急性期のリハビリテーション医療等が研修の中心とされてきた要件に、維持期リハビリテーションや医療介護連携の内容を含む選択肢が示された形です。

看護補助・患者ケア体制充実加算──看護補助体制加算の参照先を「注5」から「注6」に訂正(別添2)

地域包括医療病棟入院料の「注9」に掲げる看護補助・患者ケア体制充実加算1の施設基準において、看護補助体制加算の参照先が訂正されました。「注5」とされていた箇所が「注6」に改められています。

看護補助・患者ケア体制充実加算とリハビリテーション・栄養・口腔連携加算の双方を算定する病棟では、人員配置の整理にあたり正しい注番号で確認する必要があります。

摂食機能療法(医科 H004)──FOISの英語表記を「function」から「Function」に訂正(別添1)

留意事項通知(令和8年3月5日保医発0305第6号)の第7部リハビリテーション「H004 摂食機能療法」(10)では、摂食嚥下機能回復体制加算の算定要件としてFIM及びFOISの測定が求められています。FOISの英語表記について、冒頭が小文字「f」となっていた箇所が大文字「F」に訂正され、「Function Oral Intake Scale」と表記が改められました。

ただし、FOISの原典名称は「Functional Oral Intake Scale」であり(注1)、訂正後の通知表記も原典の綴りとは一致していません。通知本文を参照する際は、この点に留意が必要です。

注1:Crary MA, Carnaby Mann GD, Groher ME. Initial psychometric assessment of a functional oral intake scale for dysphagia in stroke patients. Arch Phys Med Rehabil. 2005;86(8):1516-1520.

官報告示の訂正予告──歯科 摂食機能療法(H001)の合算対象が「歯科口腔リハ料1(2及び3)」から「(2及び4)」に(別添12)

別添12では、令和8年3月5日付官報(号外第46号)に掲載された関係告示について、訂正が行われる予定であることがあらかじめ告知されました。診療報酬の算定方法の一部を改正する件(厚生労働省告示第69号)の別表第二(歯科)における訂正事項が含まれます。

別表第二「H001 摂食機能療法」の注4は、治療開始日から起算して3月を超えた場合に、摂食機能療法と区分番号H001-2に掲げる歯科口腔リハビリテーション料1を合わせて月6回に限り算定する旨を定めています。今回、合算対象として示されていた「歯科口腔リハビリテーション料1(2及び3に限る。)」が、「歯科口腔リハビリテーション料1(2及び4に限る。)」に訂正されました。

これは医科のH004「摂食機能療法」とは別に、歯科の点数項目である歯科 H001「摂食機能療法」に関する告示訂正です。歯科の摂食機能療法を算定する医療機関や、歯科との連携を行う部門は、合算ルールの対象区分を確認しておく必要があります。

その他のリハ関連訂正

歯科口腔リハビリテーション料3(H001-4)(別添1・歯科)──口腔機能低下症に関する参考文書「口腔機能低下症に関する基本的な考え方」の発行年が「令和6年3月」から「令和8年3月」に訂正されました。施設基準の確認や研修資料として参照する場合、最新版の文書を使用する必要があります。

地域包括医療病棟入院料(A304)(別添1)──「注10」に規定する看護職員夜間配置加算の留意事項で、参照先が「第九の六の四の(8)」から「(10)」に訂正されました。看護職員の最小必要数を超えた3人以上での配置が要件である旨は変わっていません。

特定機能病院入院基本料(A104)(別添1)──病棟管理栄養士の栄養管理体制に関する通則の参照先が「第7号」から「第8号」に訂正されました。リハ職に直接関係する訂正ではありませんが、栄養管理との連携において根拠となる通則番号が異なるため、多職種連携の文脈で押さえておくべき点です。

まとめ・今後のスケジュール

今回の訂正は、令和8年度診療報酬改定に関連する11本の通知と官報告示にまたがります。リハビリテーション関連で実務上特に注意すべき訂正箇所は、回復期リハ病棟入院料1及び特定機能病院リハ病棟入院料の経過措置の前倒し(10月→8月)、回復期リハ病棟入院料1・2の施設基準における日常生活機能評価の参照先(別添7→別添6)、地域包括医療病棟のリハ・栄養・口腔連携加算における研修要件への追記、看護補助・患者ケア体制充実加算の参照「注」番号(5→6)、歯科告示における摂食機能療法の合算対象(2及び3→2及び4)です。

改定施行日は令和8年6月1日。届出書類の作成や施設基準の自己点検を進めている医療機関は、今回の訂正内容を反映したうえで最終確認を行う必要があります。

合わせて読む

令和8年度改定「疑義解釈その2」発出
令和8年度改定「疑義解釈その1」発出

▶︎ 令和8年度診療報酬改定関連通知及び官報掲載事項の一部訂正について(厚生労働省)
▶︎ 【病院用】施設基準届出チェックリスト Excel版(令和8年度診療報酬改定・厚生労働省)
▶︎ 令和8年度診療報酬改定について(厚生労働省・関連通知一覧)

令和8年度改定の通知・告示に324ページの一部訂正──回復期リハ入院料1・特機能病院リハ病棟の経過措置を2か月前倒しなど

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