腱板(ローテーターカフ)に関するワンポイントアドバイス【千葉慎一先生|理学療法士】

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腱板の4つの機能

今回は腱板について話したいと思います。皆さんご存じの通り、腱板は肩関節機能を語るうえで最も重要な組織の一つです。その機能は複雑ですが、主に以下に示すような4つの機能があります。

 

①関節窩に対して上腕骨頭を求心位に保つことで肩甲上腕関節の運動軸を固定し、三角筋の収縮効率を高める役割。

この機能に関しては最も知られている機能ですので皆さんも良くお分かりだと思います。

 

 

 

②関節包の機能を補助する役割。

関節包には緊張することで肩甲上腕関節の安定化を図る機能があります。しかし、関節包は能動的に緊張するわけではなく上腕骨がある方向に動いた結果、つまり他動的もしくは受動的に緊張させられます。

 

そのため、上腕骨の運動方向によっては、関節包が弛緩する部分も出てきます。弛緩した関節包は関節の安定化を図る事が出来ません。また、肩甲上腕関節の関節包内は常に陰圧になっています。そのため関節包が弛緩すると関節包が骨頭と関節窩の間に引き込まれてしまいます。

 

腱板は関節包にも付着部を持ちます。腱板が収縮し関節包に緊張を与えるのが二つ目の役割です。

 

 

 

③棘上筋は外転運動の補助筋として、肩甲下筋は内旋運動の動作筋として、棘下筋と小円筋は外旋の動作筋としての役割。

腱板機能と一言でいっても前述したような複数の機能が存在しますので、私は、単一の方法だけで腱板機能を評価することは出来ないと感じています。以下に私が行っている腱板機能の評価方を紹介します(ビデオ)。


https://www.youtube.com/embed/0xOQoDL1D6M

 

①運動軸を固定し三角筋の収縮効率を高める機能にたいする評価法:肩甲骨面上で約45°挙上位、内外旋中間位で上肢を保持させ挙上方向へ等尺性抵抗運動を行わせる。肩甲骨の挙上などの代償が見られずに筋力を発揮出来た場合を良好とします。

 

②関節包を補助する機能に対する評価法:肩甲骨面上での挙上筋力と上腕骨が肩甲骨面より前方または後方に移動した肢位での挙上筋力を比較する。肩甲骨面上より前方で挙上する場合は前方の関節包が弛緩した状態ですので、この状態で力を発揮出来ない場合は肩甲下筋の機能低下が疑われます。肩甲骨面上より後方で挙上する場合は後方の関節包が弛緩した状態ですので、この状態で力が発揮出来ない場合は棘下筋や小円筋の機能低下が疑われます。

 

③動作筋としての機能に対する評価:これは、色々な肢位で等張性の回旋筋力を確認します。例えば、結髪動作が可能になるためには下垂位での外旋筋力が発揮出来なければなりせん。評価のポイントは肩甲骨の代償なしに全可動域に渡り回旋筋力を発揮出来るかどうかです。

 

一つの機能が良いから他も良いとは限りません。全て機能を評価し総合的に腱板の機能をして下さい。

 

今回は以上です。皆さんも試して見て下さい。

 

千葉慎一先生経歴

1989年3月  岩手リハビリテーション学院卒業
1989年4月  盛岡繋温泉病院入職
1992年4月  昭和大学藤が丘リハビリテーション病院入職
1995年2月  東京読売巨人軍トレーナー
1998年4月  昭和大学藤が丘リハビリテーション病院入職
2013年3月  昭和大学大学院保健医療学研究科修士課程修了
2015年1月  昭和大学病院リハビリテーションセンターへ異動
その他
日本体育協会公認アスレティックトレーナー
日本肩関節理学療法研究会理事

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