子供は、両親や周囲の多くの人とふれあいながら、会話やコミュニケーションをして成長する。そんな多種多様の感覚情報を経験出来る時期に、いわいる「愛着」をもって接することが脳活動の活性化につながると、京都大学の研究グループが明らかにした。
明和政子 教育学研究科教授、田中友香理 同研修員らの研究グループは、大人と身体接触を介した/介さない関わりを行った場合の生後7ヶ月児の脳活動を計測し、他者に身体を触れられる経験が乳児の脳活動に影響を与えることを明らかにしました。
詳細を読む(引用元):京都大学 研究成果
結果は「触れられながら単語を聞いた場合」の方が、触れられていない場合と比べ、左側頭領域と前頭領域で高い脳波活動がみられた。
また、触れられることで笑顔を見せる乳児の方が、より高い脳波活動がみられた。
これは、触れながら会話をする事で様々な領域での活動を引き起こし、統合されている別の感覚情報を予期していると示す結果となった。
小児や乳児期のリハビリテーション領域は、脳性麻痺だけではなく発達遅滞や注意欠如や多動性障害など様々で、この領域における科学的根拠の構築が叫ばれている。運動発達遅延だけが問題となることは少ないようで、今回のような体と発達の関係に着目した研究の推進に期待したい。