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なぜ慢性腰痛は改善が安定しないのか ― 理学BODYが大切にしている「身体の履歴 × 筋膜」の視点―

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なぜ腰痛は改善しにくいのか

約2,800万人が悩む慢性腰痛。多くの臨床現場で「アプローチしているのに改善しない」という問題に直面する事があります。その理由は、腰痛の背景にある要因が単一ではなく、複数の因子が複雑に絡み合っている点にあります。

さらに重要なのは、現在の身体状態だけでは説明しきれないケースが多いということです。腰痛の背景には、過去のケガや不調、繰り返してきた動作や身体の使い方、長年にわたり蓄積された負担など、いわば「身体の履歴」が存在します。

こうした履歴が、筋膜の滑走性の低下や緊張として残り、結果として腰痛や違和感として表出しているケースは少なくありません。

理学BODYの評価アプローチ

理学BODYでは、単一部位のみを評価するのではなく、時間軸を含めた身体全体のつながりとして捉えることを重視しています。

評価の流れは以下の通りです。

  1. ①身体の履歴を読み取る
  2. ②これまでどのように身体が使われてきたかを確認する
  3. ③現在の動作の中で、どこに負担が集中しているかを把握する(筋膜の状態を含めて評価)
  4. ④全体の流れの中で筋膜の状態を再確認する

このプロセスを踏むことで、「なぜ今、この状態に至っているのか」という背景が立体的に見えてきます。

筋膜アプローチの考え方

筋膜は、筋・骨・神経を包みながら全身を連続的につなぐ三次元的なネットワークです。神経終末も豊富に含まれており、滑走性が低下し硬さが増した状態では、刺激に対して過敏になりやすいと考えられています。

このような状態が続くと、慢性的な痛みや違和感の一因となることがあります。

また、運動連鎖の観点からは、足部から腰椎に至るまでの筋膜ネットワークが連動して機能しています。そのため、下肢に生じた筋膜の滑走制限が、結果として腰部への負担増加につながるケースも多く経験されます。

筋膜についての動画はこちら↓

触診で大切にしていること

理学BODYの触診は、単に「硬い・柔らかい」を判定するものではありません。

  • 筋膜がどの方向に動きやすいか
  • どこで引っかかるか(阻害部位)
  • 全方向への動きが保たれているか

これらを丁寧に確認します。あわせて、筋肉の張りや質感、皮膚の状態も含めて身体を立体的に捉え、その中心に筋膜の動きを据えることで、評価の精度を高めています。

実践例:しゃがみ動作時に腰痛が出現するケース

しゃがみ動作では、足部から腰椎までが連動して機能します。例えば、大腿後面(大腿二頭筋短頭周囲)の筋膜の滑走が、過去のケガなどを背景に制限されている場合、動作全体のバランスが崩れ、結果として腰部に負担が集中しやすくなります。

触診により滑走性の低下が確認され、圧迫や軽いフリクションで疼痛が誘発される場合、筋膜の機能低下が関与している可能性を考慮します。

本ケースのアプローチでは、過度な刺激を避けながら、腰部だけでなく大腿後面の筋膜の滑走改善を図ります。施術中に感じられる独特の違和感や鋭い感覚は、深部の筋膜に対する機械的刺激や温度変化によって、基質環境(ヒアルロン酸の性状など)が変化している過程と考えられます。

局所へのアプローチが重要であることは前提としつつ、過去の身体の履歴を踏まえて評価し、触診によって負荷が集まっているポイントを見極めたうえで介入することで、これまで改善が安定しなかったケースにも変化が生まれる可能性があります。

重要なポイント

  • 身体の履歴や動作の背景を踏まえて触診することで、得られる情報の質が大きく変わります
  • アプローチはマイルドに行い、事前に十分な説明と同意を得ることが重要です
  • 一回あたり数分程度を目安に介入し、変化を確認します
  • 複数回の介入を通じて、段階的な改善を目指します

まとめ

慢性腰痛は、「今」起きている現象だけでは説明できないケースが多くあります。

重要なのは「どのようなつながりとして身体を捉えるか」です。

身体の履歴を読み取り、筋膜を全体の流れとして評価し、それを触診で確かめられる技術は、結果を出すうえでの再現性を高める大きな要素になります。

理学BODYでは、こうした視点を大切にしながら、日々施術に向き合っています。

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理学BODYの考え方や働き方について、もう少し知りたい方はこちら

https://liff.line.me/1656049115-Ye8yj4MP/landing?follow=%40753opwiw&lp=rP9UDr&liff_id=1656049115-Ye8yj4MP

参考文献:竹井 仁ほか:筋膜マニピュレーションの理論と実際

引用文献:
岡庭豊. 病気がみえる 運動器・整形外科 . MEDIC MEDIA, 2017,p.15

なぜ慢性腰痛は改善が安定しないのか ― 理学BODYが大切にしている「身体の履歴 × 筋膜」の視点―

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