簿記とは何か?「企業体などに属する財産の増減・出納(すいとう)を、一定のしかたで記録・計算・整理して、結果を明確にする記帳法。単式・複式の別があり、商業簿記・工業簿記・銀行簿記等、種類も多い」のように書かれている。
詳しく知る必要もないが、今自分が働く病院、クリニック、施設、企業がいくら儲かっていて、何にいくら払っているのか。そして資産はいくら残っているのか。
これまでの日本であれば、“病院が潰れる”などということはなかったのかもしれない。しかし昨今ではどうだろう。リーマンショック(2008年:大手投資会社リーマン・ブラザーズが経営破たんしたことで起きた、世界的な経済危機)以降、病院の倒産数は急加速している。
決して脅したいのではない。現状を知って、今どんな対策をするべきなのか。我々にできることはなんなのか。それを共に考えていこうと思い、本日から【PTOTSTが知っておきたい簿記のこと】の連載を開始します。
なぜPTOTSTが経営状況を知らなければならないのか、今はそれがわからないくてもいい。でも間違いなく、今後“簿記”の知識がないと困ることになるだろう。
*この連載は、一方的に教授する記事ではありません。執筆者とともに読者が学ぶことを意識して行なっていきます。
簿記ってなに?
こんにちは、今日からみなさんに、なるべくわかりやすく”簿記”とは何かを、伝えていきたいと思っております。簿記武夫(ぼきたけお)です。よろしくお願いします。
どうも。POSTというメディアで編集長的なことをやっておりますイマイ〜(
@shunta0701)です。薄っすら、簿記のことは理解しているつもりでしたが、いまいちど勉強しなおそうと思ってます。
はい。よろしくお願いします。ところで、イマイ〜さんは簿記って何かわかりますか?
ざっくりいうと、帳簿ですよね?いくら儲かって、いくら使ったのか。それをいちいち、記入するものだと理解しています。
ざっくりOK。では、貸借対照表と損益計算書とはなんですか?
えーっと、貸借対照表は資産を見ていて、損益計算書はいくら儲かっていくら使ったかがわかる表です。ざっくりですが。
あ、いや。だいたいわかっているようですね。さてさっきの、簿記ですが最終目標は、この二つの資料を作成するためにあります。
まとめ
・簿記とは、帳簿にお金の流れや、現在いくら持っているのかを記録するものです。
・簿記の目的は、貸借対照表と損益計算書を作成することです。
・貸借対照表は、どのくらい資産があるのかわかる表です。
・損益計算書は、この1年間でいくら使って、いくら儲けたのかがわかる表です。
▶︎ PT協会平成29年度|財務報告書
B/S、P/Lって何?
ここまでは、流石にわかりました。貸借対照表と損益計算書の数字の見方の理解が曖昧な気がします。
それでは、貸借対照表の見方を説明しましょう。貸借対照表は左右に記載内容が分かれます。その分け方は、借方(左)、貸方(右)と決まっています。それぞれ借方は資産、貸方に負債・純資産を記入します。ここが重要ですが、借方と貸方の合計は必ず同じになります。
なるほど。だからB/S(バランスシート)なんですね。
そうです。では、それぞれの場所に書かれる詳細な内容をお伝えします。まずは“資産”。これは、「現金、建物などの財産や、貸付金(あとでもらうお金)」になります。資産の種類には以下のようなものがあります。
・現金(紙幣、硬貨、小切手など)
・備品(椅子、机などの事務用品)
・建物(店舗、ビルなど)
・貸付金(お金を貸してあとで返してもらう権利)
なるほど。おそえらく僕は、その細かい分類がわからないのだと思います。資産はわかりました。
先ほど、資産の部分で触れた現金や備品などは、勘定項目と呼ばれます。とりあえず、勘定項目が何かを、覚える程度で今はいいと思います。
その通りでっす!みなさんお馴染みの、借金がこれにあたりますね。あとは、買掛金(かいかけきん)といって、ツケと呼ばれるものも負債になります。
借りパクは、負債というより犯罪?俺が貸した参考書とかDVD返してよ。
借りたものは返しましょう。では次“純資産”みなさん馴染みの言葉では、資本とも言います。フィットネススタジオを作ったり、自費リハ事業を始めるための元手となるものです。このお金は、基本的に返す必要のないお金です。
なるほど。出資を返さなくてもいいのは、出す資本金だからですね。
借りたものは返しましょう。では次“純資産”みなさん馴染みの言葉では、資本とも言います。フィットネススタジオを作ったり、自費リハ事業を始めるための元手となるものです。このお金は、基本的に返す必要のないお金です。
なるほど。出資を返さなくてもいいのは、出す資本金だからですね。
借りたものは返しましょう。では次“純資産”みなさん馴染みの言葉では、資本とも言います。フィットネススタジオを作ったり、自費リハ事業を始めるための元手となるものです。このお金は、基本的に返す必要のないお金です。
なるほど。出資を返さなくてもいいのは、出す資本金だからですね。
そーそー。融資は、返すお金ですね。では次、損益計算書を見ていきましょう。この記載方法にも、借方(左)、貸方(右)があります。さっきの貸借対照表をB/Sと呼び、損益計算書はP/L(プロフィットアンドロスステートメント)の略を使います。
この二つの表を見れば、企業の将来性がわかるのですか?
いえ、これに加え、流動資産や固定資産、流動負債や固定負債など、さらに細かな数字を追っていかないと本当の意味で読み解くことはできません。しかし、焦らずに、これまで苦手意識のあった、このような資料を読み解く自信を少しづつ、つけていきましょう。
それでは、話を戻して、“費用”について詳しく説明しましょう。費用というのは、商品を仕入れた時のお金や電気代など会社で仕事をするために必要な出費です。先ほども説明しました通り、費用は借方に記入するルールでしたので、左側に記載されます。
ちなみに、費用の勘定項目は「仕入」「旅費交通費」「支払利息」などがあります。ちなみに、STAP細胞は、無いそうです。
では次。収益です。お店で商品が売れた時に記入するものです。勘定項目で言えば、「売上」「受取利息(お金を貸している時に得られる利息)」損益計算書に関しては、非常にシンプルなのでわかりやすいかと思います。単純に、売上から経費を引いたら利益が残る。ということが書かれた表です。
なるほど。そこに関しては、次回以降に解説していきましょう。もうタケオ疲れちゃった。。
いかがでしたでしょうか?わかっているようでわかっていないこともあったことと思います。また、一度は誰しも貸借対照表や損益計算書を見たこともあると思います。
数字の横になにやら「▲」が書かれていたり、よくわからないから、ほおっておいたなんて人もいるでしょう。でも必ず、この知識を最低限知らなければいけない時代がくると思います。
PTOTSTが基本的な解剖/運動/生理学を知らなかったら大変なように、近い未来「簿記」の知識が、PTOTSTには求められることでしょう。
目の前のことから、目を背けず、一つ一つ、一緒に理解していきましょう。
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