喫煙、糖尿病、骨粗しょう症は、歯の喪失リスクを増加させるーー。
敦賀市立看護大学の中堀伸枝助教、富山大学の関根道和教授らは、平成26 年に富山県が実施した「富山県認知症高齢者実態調査」の追加分析を行い、残存歯の有無と、教育歴や生活習慣病等との関連性を調査した。
▷ 高齢者の歯の喪失 喫煙、糖尿病、骨粗しょう症でリスク増加 教育歴や職歴も関係 富山県認知症高齢者実態調査の結果より
歯の喪失は、少食や偏食などによる栄養不良の原因となり、筋力が低下するなどフレイルに繋がるリスクが高い。今回、富山県内の65 歳以上の高齢者から 0.5%無作為抽出された 1537 人のうち、同意の得られた1303人(同意率 84.8%)を対象に調査を行なった。
調査の結果、喫煙で約4倍、糖尿病や骨粗しょう症で約2倍の喪失リスクが高いことが分かった。また教育歴が短い教育歴 (6年以下)の人の歯の喪失リスクは約3倍、肉体労働の職歴のある人は約2倍歯を喪失しやすいことが分かった。