今月8日、日本脳卒中学会HP内にて、「脳卒中治療ガイドライン2015[追補 2019]」が公開された。
▶︎ http://jsts.gr.jp/img/guideline2015_tuiho2019.pdf
歩行訓練などの下肢訓練に関しては、歩行速度や耐久性、バランス機能、在院日数の改善が認められること、他にトレッドミル歩行訓練や歩行補助ロボットを用いた歩行訓練についての報告が記載されている。
脳卒中後うつに関しては、在宅患者に対する他職種の訪問や電話での日常的な情報提供やカウンセリングなどの介入によって、身体機能とうつ症状の有意な改善が認められた報告が記載されている。
なお、ガイドライン作成のために新たに検索された文献は、2016年1月から2017年12月末までのもの。以下の計26項目が差し換えられている。
・脳卒中超急性期の呼吸・循環・代謝管理(栄養、体位)
・合併症対策(発熱)
・対症療法(嚥下障害)
・危険因子の管理(高血圧、糖尿病、脂質異常症)
・脳梗塞急性期(血栓溶解療法、急性期抗血小板療法、脳動脈:血管内再開通療法)
・TIAの急性期治療と再発予防
・脳梗塞再発予防ほか(高血圧症、糖尿病)
・再発予防のための抗血小板療法(非心原性脳梗塞)
・再発予防のための抗凝固療法
・頚動脈内膜剥離術
・高血圧性脳出血の急性期治療(血圧の管理)
・高血圧性脳出血の慢性期治療(再発予防)
・抗血栓療法に伴う脳出血・妊娠分娩に伴う脳出血
・無症候性頚部動脈狭窄・閉塞
・未破裂脳動脈瘤の治療
・もやもや病(Willis動脈輪閉塞症)の出血症例に対する治療
・歩行障害に対するリハビリテーション
・うつ状態に対する対応