1歳半から2歳ごろの赤ちゃんのO脚が、ビタミンDの欠乏と関係しているということが明らかにー。
順天堂大学の坂本優子准教授と石島旨章 准教授らの共同研究チームが、科学雑誌Calcified Tissue Internationalに報告しているー。
▶︎ https://www.juntendo.ac.jp/news/20200204-01.html
これまで幼児期の生理的O脚は、「病気ではなく、時間が経てば自然に治る」とされてきた」と考えられてきた。
今回、 O脚を心配して来院した赤ちゃんたちと、O脚がなく風邪などで来院した同じ年齢層の赤ちゃんを、骨に関する血液検査の結果を比べたところ、O脚の赤ちゃんは、O脚のない赤ちゃんよりビタミンDが不足していること、そしてそれだけでなく、くる病では異常に高くなる骨に関する血液検査の項目(副甲状腺ホルモンやアルカリフォスファターゼ)が、基準値の範囲内ではあるものの、より高くなっていることが分かった。
また、副甲状腺ホルモンとビタミンDの相関関係もO脚の赤ちゃんとO脚のない赤ちゃんに差が認められた。副甲状腺ホルモンは、体にカルシウムが足りなくなってくると分泌されるため、ビタミンDが不足しカルシウムの吸収が悪くなると分泌が増える。O脚の赤ちゃんはビタミンDが不足すればするほど副甲状腺ホルモンの分泌が増えていたが、O脚のない赤ちゃんはそのような傾向はなかった。このことはO脚の赤ちゃんはカルシウム摂取も不足していることを表しているのではないかと考えられる。