皆さん、こんにちは。火曜日担当の藤本裕汰です。本日もよろしくお願い致します。以前、口腔嚥下について基礎的な内容について解説しました。本日は口腔嚥下を見ていく中で有効な評価などについて解説していきたいと思います。
口腔嚥下の復習
以前の記事でも解説していますが、口腔嚥下は非常に重要な要素になります。日本人の死因の6位は誤嚥性肺炎であり1)、非常に重要であることが分かると思います。また、肺炎を認める方の中で誤嚥性肺炎が占める割合に関しては高齢になるほど上がり70歳以上の肺炎患者の80%が誤嚥性肺炎と報告されています2)。
口腔嚥下のリハビリに関して重要な要素としては①口腔衛生、②口腔機能、③姿勢の3つの要素が重要であると考えています。口腔ケアの考えでも器質的口腔ケアと機能的口腔ケアに分けて考えており、器質的口腔ケアには口腔衛生が含まれ、機能的口腔ケアとは口腔に関与する機能の維持・向上が含まれます。
口腔嚥下のエビデンス
口腔嚥下に対する効果は認めてられており、病院の在院日数の減少にも関与していると報告されています3)。脳卒中ガイドライン2021の中では嚥下障害を改善するために嚥下訓練を行うことが勧められる(推奨度A)と記載されています。細かい方法に関しては説明しませんが、頭部挙上練習・舌の運動・呼吸訓練に関しても推奨されており、様々な介入方法が検討されています。
また、急性期における嚥下機能のスクリーニング評価は肺炎を予防するという報告もされています4)。そのため、介入のみでなく評価をすることが非常に重要であり、どんな評価をしているかPT・OTも把握する必要があると考えています。また生活期ではSTも少なく、評価・介入については理解しておく必要があると考えています。