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“人に興味がない”と言われた過去から、ご利用者に向き合い続けて見えた今の景色【理学療法士|馬場大輔】

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熊本県にある株式会社EMIASは通所介護事業、訪問看護事業、児童発達支援事業などを行っており、PTOTなどのリハビリテーション専門職、看護師、保育士、介護職員、児童支援発達管理責任者などの多くの専門職が在籍している会社です。今回は訪問看護ステーションspito大津/こども発達サポートセンターるーとで所長として活躍されている理学療法士の馬場さんにお話を伺いました。

インタビュアー
本日はお忙しい中、ありがとうございます。まずは簡単にご経歴からお伺いできますか?

 

馬場さん
元々理学療法士として10年程病院で勤務していましたが、6年前に学生時代の友人から「面白い会社があるよ」と紹介されてEMIASに入職しました。

 

馬場さん
入職後はスピットの管理職をしていましたが、小児部門のるーと立ち上げの話が出てきたタイミングでそちらに携わるようになり、以降は現在までるーとの責任者を行っています。

 

インタビュアー
色んなご縁の中で今のポジションにいらっしゃるんですね。そんな中で、ご自身として特に大切にされているスタンスというのはありますか?

 

馬場さん
そうですね。「人に興味を持つ」ことですね。実は前に先輩から「君って人に興味ないんじゃない?」ってズバッと言われたことがあったんです(笑)。

 

馬場さん
その後も色んな変化がありましたが、例えば利用者さんに対して「この人はどんな人で、何を大切にしているんだろう?」と興味を持つようになり、コミュニケーションが取りやすくなりました。

 

インタビュアー
ズバッと言われましたね(笑)。その意識を持ち始めて、何か変化はありましたか?

 

馬場さん
ええ、ありましたね。相手に歩み寄るようになって、距離感が変わりました。利用者さんに対しても「この人はどんな人で、何を大切にしているんだろう?」って興味を持つことで、コミュニケーションが自然と取りやすくなったんです。

 

インタビュアー
なるほど。利用者さんと接するうえで、馬場さんが意識している「適切な距離感」ってどういうものなんでしょうか?

 

馬場さん
うーん、それは人によるんですよね。ある人には近づきすぎず、ある人にはもう少し距離を詰めてみるとか。一律にはできないですけど、その中で一線を超えないようにすることが大切だと思っています。例えば、金銭のやり取りはしないとか、公私混同はしない。あくまで仕事としてのケアの域を守るとか。その線をきちんと見極めるようにしています。

 

インタビュアー
そうやって“ちょうどいい”関係を築くことが大切なんですね。EMIASの理念である「その人らしい人生の支援」にも通じますね。馬場さんの中で印象に残っているエピソードがあれば教えていただけますか?

 

馬場さん
たくさんあるんですが、一つすごく心に残っているのは、私が入職して1年経ったぐらいに出会った元大学教授の方との関わりですね。その方は呼吸が苦しくなる病気で、酸素吸入が必要だったんです。でも「どうしてももう一度教壇に立ちたい」という夢があって、正直、病院では「難しいでしょうね」で済まされてしまうケースかもしれません。でもEMIASでは「じゃあどうしたらできるか?」をみんなで一緒に考えたんです。

 

インタビュアー
その夢を叶えるために、どんな支援をされたんですか?

 

馬場さん
まずは少しずつ体力をつけて、呼吸が苦しくなったら休む、というルールを決めてトレーニングをしました。「無理はしないでね」とか「大丈夫そうならここまで頑張ろう」といった具合に。その結果、なんとか教壇に立つことができたんです。

 

馬場さん
後日、その方は病状が進んで亡くなられましたが、人生の集大成というか、夢を叶えるお手伝いができたことは、本当に嬉しかったですね。

 

インタビュアー
利用者さんと一緒に夢を叶えるって素敵ですね。

 

馬場さん
そうですね。そのほかにも、ある利用者さんのお嬢さんが結婚される際、「バージンロードを一緒に歩きたい」と仰っていたんです。その方は麻痺があって普段は車椅子だったんですが、式の直前まで歩く練習をしました。当日は付き添いとして後ろから車椅子を押しつつ、無事にバージンロードを歩ききることができました。

 

馬場さん
医療機関だと、治すことや命を救うことが大事なので、当たり前ですけどこうしたリスクは取らないです。こうした、利用者さんの「やりたい」を実現するために一歩踏み込むスタンスは、EMIASらしいなと思います。

 

インタビュアー
本当に素晴らしいですね。馬場さんの支援があって、人生の特別な瞬間を迎えられたんですね。そういった思いを持って利用者さんに接する中で、EMIASでの幹部としての役割も大きいと思いますが、スタッフとの関わりでは何を大切にされていますか?

 

馬場さん
そうですね。スタッフには指示をするだけでなく、「どう思う?」と問いかけて、彼ら自身の考えを引き出すようにしています。以前はつい「こうすべき」という合理的な指導をしがちだったんですけど(笑)、それが必ずしも相手のモチベーションに繋がらないこともわかりました。ですから、最近は「あるべき姿」ではなく、「あなたがどうありたいか」を大切にするようにしています。

 

インタビュアー
スタッフの気持ちを尊重しつつ、共に成長していくスタイルなんですね。EMIASの理念である「明日に笑みを」という言葉も、まさにそのような姿勢に通じるものがあると思います。馬場さんが目指すEMIASの未来像についても教えていただけますか?

 

馬場さん
会社はここ数年でどんどん成長していますが、「変わらないコア」はしっかり守りたいですね。その一方で、柔軟に新しい価値観も受け入れられる組織でありたいと思っています。利用者さんもスタッフも「こうしたい」「こうありたい」という思いを実現できる環境を作りたいですね。そして、どんな状況でも、みんなが心から笑顔になれるような場所であり続けたいです。

 

インタビュアー
馬場さんのその思いがあるからこそ、EMIASは利用者さんやスタッフ一人ひとりの「その人らしさ」を大切にできる組織になっているのだと感じます。本日は貴重なお話をありがとうございました!

今回は、EMIASグループで管理職として活躍している馬場さんの大切にされているスタンスや今後の会社の「ありたい姿」についてのインタビューをお届けしました。「地域の明日を笑みに変える」をテーマに地域に根付いた活動をしているEMIASグループ。今後もEMIASで活躍するスタッフに聞いてみた「ありたい姿」についての内容を発信していきます。

“人に興味がない”と言われた過去から、ご利用者に向き合い続けて見えた今の景色【理学療法士|馬場大輔】

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