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言葉の壁を超える — その人らしいコミュニケーションの形を探して

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訪問看護ステーションspito-スピット-は熊本県熊本市東区に拠点を構え、Spin tommorrow「明日につむぐ」という名前の由来を持つ地域に根差した訪問看護ステーションです。従来の看護ケアに加え、PT /OT/STとの連携やアロマケアなどの特色のあるサービス提供を行なっている事業所です。今回はspitoに勤めている言語聴覚士の江崎さんにお話を伺いました。

インタビュアー
本日はよろしくお願いします。まずは江崎さんのご経歴についてお伺いしてもよろしいですか?

 

江崎さん
よろしくお願いします。私はスピットに入社して6年目になります。ちょうど令和元年に入社しました。

 

インタビュアー
令和元年に入社!それは覚えやすいですね。

 

江崎さん
そうなんです。その日は元号発表もあった日で、オリエンテーション中も「次の元号は何だろう」と気になっていたのを覚えています(笑)。

 

インタビュアー
面白いエピソードですね。スピットに入られる前はどのようなお仕事をされていたんですか?

 

江崎さん
4年ほど専業主婦をしていました。それ以前は6年間、病院で言語聴覚士(ST)として働いていました。

 

インタビュアー
専業主婦からの復帰は大変だったのでは?

 

江崎さん
そうですね。3人目の子どもが1歳になるタイミングで復帰しました。このタイミングを逃すと社会復帰が難しくなるかもと思って勢いで決めました。笑

 

インタビュアー
お子さん3人もいらっしゃる中での復帰はすごい決断ですね。なぜ訪問看護という選択を?

 

江崎さん
子どもいる中で病院は正社員募集が多く、フルタイムで働くのは当時難しいと感じていました。それに、以前の病院で同期だったPT(理学療法士)の友人が、スピットの前の所長さんと同期だった縁もあって、訪問看護に興味を持ちました。

 

インタビュアー
訪問看護のどんな部分に魅力を感じましたか?

 

江崎さん
訪問看護でSTの必要性が注目されている点に好感を持っていました。当時、訪問でSTを雇っている事業所はまだ少なく、その中でEMIASは迎えてくれたので、その点が大きな決め手でした。

 

インタビュアー
そもそも江崎さんがSTを目指したきっかけは何だったのでしょうか?

 

江崎さん
実は、私は子どもの頃に吃音があったんです。特に人前で話すのが苦手で、音読の時に言葉が出てこないことが多くて辛い思いをしました。そんな中で調べていくうちにSTという職業を知り、小学生の頃から漠然と「なりたい」と思っていました。

 

インタビュアー
幼少期の経験が大きな影響を与えたんですね。実際にSTとして働く中で、どんなことを大切にされていますか?

 

江崎さん
利用者さんそれぞれの生活スタイルや背景を理解し、その方に合った方法を見つけることを大事にしています。例えば、言葉が出ない方でもLINEでコミュニケーションを取れる場合は、スマホを使った練習を行ったりします。

インタビュアー
印象に残っている利用者さんとのエピソードがあれば教えてください。

 

江崎さん
あるご利用者はほとんど言葉を話せませんでしたが、絵日記やブログを通じて自身を表現することはできたんです。なので、その方が描いた絵や書いた内容を訪問時に聞き取って絵日記にまとめ、それをデイサービスやご家族に共有するお手伝いをしました。言葉では伝えられなくても、絵を通じて周りと繋がれる喜びを感じていただけて、その支援ができたのは非常に印象に残っています。

 

インタビュアー
すごいですね。そういったアプローチが利用者さんの生活を豊かにしているんですね。

 

江崎さん
そうですね。アプローチの方法はいろいろありますが、言葉だけにこだわらず、その方の得意な方法でコミュニケーションの幅を広げていくのがSTの役割だと思っています。

 

インタビュアー
訪問看護ではスタッフ間でのコミュニケーションも重要だと思いますが、江崎さんが意識されていることはありますか?

 

江崎さん
訪問は基本的に1人で動くことが多いので、どうしても孤独を感じることがあります。そのため、昼休みや帰社した際にはスタッフとの雑談を大事にして、情報共有やコミュニケーションを積極的に図るようにしています。

 

インタビュアー
利用者さんとの向き合い方と共通する部分がありますね。

 

江崎さん
確かにそうかもしれません。雑談の中からも新しいアイデアや解決策が生まれることがあるので、大切にしています。

 

インタビュアー
最後に、これからのEMIASやスピットについてどのようにしていきたいとお考えですか?

 

江崎さん
在宅看護ならではの「楽しさ」や「やりがい」をスタッフが見つけられるような環境を作りたいです。大変なことも多い仕事ですが、その中でやりがいを感じられれば続けられると思います。

 

インタビュアー
江崎さんご自身のやりがいは?

 

江崎さん
利用者さんが少しずつ成長したり、喜んでくれる姿を見られることですね。例えば、ビールが大好きなご利用者が、リハビリをしたおかげで、ゴクゴク、ゴクゴクと飲めるようになって、喉越しが楽しめるようになって、飲めるのは一緒だけど、飲み方が違うだけで、全然美味しさが違うと言ってくださって。そういう声を聞くことが、今のやりがいですね。

 

インタビュアー
素敵なお話をありがとうございました。江崎さんの取り組みが多くの人の支えになっていると感じました。

 

江崎さん
こちらこそありがとうございました。今後ともよろしくお願いします!

 

今回は、EMIASグループの訪問看護ステーションspito-スピット-で活躍している江崎さんEMIASに入社するきっかけやSTとして働く上で大切にしていることについてのインタビューをお届けしました。「地域の明日を笑みに変える」をテーマに地域に根付いた活動をしているEMIASグループ。今後もEMIASで活躍するスタッフに聞いてみた「ありたい姿」についての内容を発信していきます。

言葉の壁を超える — その人らしいコミュニケーションの形を探して

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