【中医協】訪看におけるリハ職の実態明確化を

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27日中央社会保険医療協議会・総会が行われ訪問看護ステーションにおける理学療法士等の実態調査に関して報告が行われた。一部の訪問看護ステーションではスタッフのほとんどをリハ職が占めていることにより、重症患者への対応やケアの面で十分な役割を果たせていないことが問題視され過去にも診療・介護報酬で是正処置が行われた。

・単位の引き下げ(従前1回につき302単位→改定後は1回につき296単位)

・訪問看護計画書・訪問看護報告書を看護師、リハ職で連携し作成

・週4日目以降の評価を引き下げ(従前6550円→改定後は5550円)

etc.

 

厚労省は、2020年度に実施した「在宅医療と訪問看護に係る評価等に関する実施状況調査」の結果で理学療法士等が訪問看護に従事している割合などを提示。調査結果によると「脳血管疾患、筋骨格・運動器疾患、神経難病」においてリハ職による提供が多いことがわかる。一方でリハ職が個々の訪看の際、どのような業務に従事しているかまでは調査結果からは分からないとも説明した。

 

下記データを見ると、リハ職の訪問回数割合の多いケア状況をみていくと、人工呼吸器の管理、気管切開の処置等にわずかながらに行われていることが指摘され「実態としてどんな行為を行なっているのかわからない」との意見があった。

理学療法士等の実態を明確化する。そのためには実施内容を具体的に明記

城守委員をはじめ幸野庄司委員(健康保険組合連合会理事)、安藤伸樹委員(全国健康保険協会理事長)らは「理学療法士等による訪看の効果的な実施を促進する観点で、丁寧に実態を見ていく必要があると思う」との認識を示した上で、「指示書に理学療法士等が行う訪看の時間や頻度について記載することを検討してはどうか」と提案。

 

これに加え、理学療法士等が行う実際の内容も明記し、データの蓄積・解析を行いリハ職の実態を調査すべきとの考えも示した。

半田連盟会長が指摘

当日、日本理学療法士連盟の半田会長からは、「週4日以上の訪問看護の評価を引き下げる根拠はない」「前回の引き下げは、必要な患者であっても週4日以上のサービスの提供を抑制することにつながった。この減額規定は廃止すべき」と指摘し再考を促した。これに対し、城守委員は「減額規定を見直す必要はない」との考えを述べた。

▶︎https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00115.html

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