14日令和6年度診療報酬改定の主な事項について、中央社会保険医療協議会・総会にて答申の内容が了承され、厚生労働大臣へ答申が行われます。数回に分けてリハに関連する部分のみを抜粋してお伝えします。今回は疾患別リハ料の実施者区分についてまとめます。過去に支払い側委員より「脳血管疾患等リハビリテーション料と廃用症候群リハビリテーション料で施設基準は同じにも関わらず、脳血管疾患の点数が廃用症候群に比べ高く同じ人員配置であれば、点数は低い方に揃えて適正化すべき(21年12月10日中医協総会)」という発言が過去にありました。また、昨年12月に行われた中医協総会では、前回改定で新設された「リハビリテーションデータ提出加算」の実施状況が、スタートまもない状況を鑑みても実質52施設しか提供していない点から今後もエビデンスに基づく議論を不安視された経緯もあります。今回の実施者区分新設には「疾患別リハ料のPT ・OT・STによる提供実態把握」が目的とされています。ある意味で過去に行われていた理学療法料、作業療法料、言語聴覚料に回帰した変更のようにも感じる今回の改定ですが、職種ごとに点数の差が生まれるのか?はたまた点数は据え置きで職種ごとに上限単位数が変更されるのか?今後も注視すべきポイントになるでしょう。
[疾患別リハビリテーション料の実施者区分]
心大血管疾患リハビリテーショ ン料(Ⅰ)(1単位)現行205点
↓
イ 理学療法士による場合 205点(新設)
ロ 作業療法士による場合 205点(新設)
ハ 医師による場合 205点(新設)
ニ 看護師による場合 205点(新設)
ホ 集団療法による場合 205点(新設)
心大血管疾患リハビリテーショ ン料(Ⅱ)(1単位)現行125点
↓
イ 理学療法士による場合 125点(新設)
ロ 作業療法士による場合 125点(新設)
ハ 医師による場合 125点(新設)
ニ 看護師による場合 125点(新設)
ホ 集団療法による場合 125点(新設)
脳血管疾患等リハビリテーショ ン料(Ⅰ)(1単位)現行245点
↓
イ 理学療法士による場合 245点(新設)
ロ 作業療法士による場合 245点(新設)
ハ 言語聴覚士による場合 245点(新設)
ニ 医師による場合 245点(新設)
脳血管疾患等リハビリテーショ ン料(Ⅱ)(1単位)現行200点
↓
イ 理学療法士による場合 200点(新設)
ロ 作業療法士による場合 200点(新設)
ハ 言語聴覚士による場合 200点(新設)
ニ 医師による場合 200点(新設)
脳血管疾患等リハビリテーショ ン料(Ⅲ)(1単位)現行200点
↓
イ 理学療法士による場合 100点(新設)
ロ 作業療法士による場合 100点(新設)
ハ 言語聴覚士による場合 100点(新設)
ニ 医師による場合 100点(新設)
ホ イからニまで以外の場合 100点(新設)
<発症、手術若しくは急性増悪又は最初に診断された日から180 日を超えての算定(1月13単位に限り)>
イ 脳血管疾患等リハビリテー ション料(Ⅰ)(1単位)現行147点
↓
(1) 理学療法士による場合 147点(新設)
(2) 作業療法士による場合 147点(新設)
(3) 言語聴覚士による場合 147点(新設)
(4) 医師による場合 147点(新設)
ロ 脳血管疾患等リハビリテー ション料(Ⅱ)(1単位)現行120点
↓
(1) 理学療法士による場合 120点(新設)
(2) 作業療法士による場合 120点(新設)
(3) 言語聴覚士による場合 120点(新設)
(4) 医師による場合 120点(新設)
ハ 脳血管疾患等リハビリテーション料(Ⅲ)(1単位)現行60点
↓
(1) 理学療法士による場合 60点(新設)
(2) 作業療法士による場合 60点(新設)
(3) 言語聴覚士による場合 60点(新設)
(4) 医師による場合 60点(新設)
(5) (1)から(4)まで以外の 場合 60点(新設)
廃用症候群リハビリテーション 料(Ⅰ)(1単位)現行180点
↓
イ 理学療法士による場合 180点(新設)
ロ 作業療法士による場合 180点(新設)
ハ 言語聴覚士による場合 180点(新設)
ニ 医師による場合 180点
廃用症候群リハビリテーション 料(Ⅱ)(1単位)現行146点
↓
イ 理学療法士による場合 146点(新設)
ロ 作業療法士による場合 146点(新設)
ハ 言語聴覚士による場合 146点(新設)
ニ 医師による場合 146点(新設)
廃用症候群リハビリテーション 料(Ⅲ)(1単位)現行77点
↓
イ 理学療法士による場合 77点(新設)
ロ 作業療法士による場合 77点(新設)
ハ 言語聴覚士による場合 77点(新設)
ニ 医師による場合 77点(新設)
ホ イからニまで以外の場合 77点(新設)
<発症、手術若しくは急性増悪又は最初に診断された日から120日を超えての算定(1月13単位に限り)>
イ 廃用症候群リハビリテーシ ョン料(Ⅰ)(1単位)現行108点
↓
(1) 理学療法士による場合 108点(新設)
(2) 作業療法士による場合 108点(新設)
(3) 言語聴覚士による場合 108点(新設)
(4) 医師による場合 108点(新設)
ロ 廃用症候群リハビリテーション料(Ⅱ)(1単位)現行88点
↓
(1) 理学療法士による場合 88点(新設)
(2) 作業療法士による場合 88点(新設)
(3) 言語聴覚士による場合 88点(新設)
(4) 医師による場合 88点(新設)
ハ 廃用症候群リハビリテーシ ョン料(Ⅲ)(1単位)現行46点
↓
(1) 理学療法士による場合 46点(新設)
(2) 作業療法士による場合 46点(新設)
(3) 言語聴覚士による場合 46点(新設)
(4) 医師による場合 46点(新設)
(5) (1)から(4)まで以外の 場合 46点(新設)
運動器リハビリテーション料 (Ⅰ)(1単位)現行185点
↓
イ 理学療法士による場合 185点(新設)
ロ 作業療法士による場合 185点(新設)
ハ 医師による場合 185点(新設)
運動器リハビリテーション料 (Ⅱ)(1単位)現行170点
↓
イ 理学療法士による場合 170点(新設)
ロ 作業療法士による場合 170点(新設)
ハ 医師による場合 170点(新設)
運動器リハビリテーション料 (Ⅲ)(1単位)現行85点
↓
イ 理学療法士による場合 85点(新設)
ロ 作業療法士による場合 85点(新設)
ハ 医師による場合 85点(新設)
ニ イからハまで以外の場合 85点(新設)
<発症、手術若しくは急性増悪又は最初に診断された日から150日を超えての算定(1月13単位に限り)>
イ 運動器リハビリテーション 料(Ⅰ)(1単位)現行111点
↓
(1) 理学療法士による場合 111点(新設)
(2) 作業療法士による場合 111点(新設)
(3) 医師による場合 111点(新設)
ロ 運動器リハビリテーション 料(Ⅱ)(1単位)現行102点
↓
(1) 理学療法士による場合 102点(新設)
(2) 作業療法士による場合 102点(新設)
(3) 医師による場合 102点(新設)
ハ 運動器リハビリテーション 料(Ⅲ)(1単位)現行51点
↓
(1) 理学療法士による場合 51点(新設)
(2) 作業療法士による場合 51点(新設)
(3) 医師による場合 51点(新設)
(4) (1)から(3)まで以外の 場合 51点(新設)
呼吸器リハビリテーション料 (Ⅰ)(1単位)現行175点
↓
イ 理学療法士による場合 175点(新設)
ロ 作業療法士による場合 175点(新設)
ハ 言語聴覚士による場合 175点(新設)
ニ 医師による場合 175点
呼吸器リハビリテーション料 (Ⅱ)(1単位)現行85点
↓
イ 理学療法士による場合 85点(新設)
ロ 作業療法士による場合 85点(新設)
ハ 言語聴覚士による場合 85点(新設)
ニ 医師による場合 85点(新設)
[呼吸器リハ料施設基準要件を見直し]
呼吸器リハビリテー ション料の対象患者拡大
一〜三略
四 食道癌、胃癌、肝臓癌、咽・ 喉頭癌、大腸癌、卵巣癌、膵癌等の手術前後の呼吸機能訓練を要する患者。
▶︎https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00247.html
【令和6年度介護報酬改定】
・通所介護
【令和6年度障害福祉サービス等報酬改定】