20日に投開票された富山市長選挙は、無所属現職の藤井裕久氏(63)が、無所属新人で理学療法士の染谷明子氏(47)を破り、再選を確実にしました。
藤井氏は、自民・立憲民主・国民民主・公明の推薦を受け、能登半島地震からの復旧・復興や「コンパクト+スマート」な都市づくりを掲げて支持を集めました。
一方、染谷氏は、「市民が主人公の富山市政をつくる会」からの擁立を受けて立候補。
理学療法士・ケアマネージャーとしての現場経験を活かし、「暮らし最優先」「子育て支援の拡充」など31の具体的政策を提示しましたが、組織力と実績を前面に出した現職の壁を崩すには至りませんでした。
現場から政治へ──理学療法士の挑戦、全国に広がるか
染谷氏の立候補は、今月13日に群馬県太田市で理学療法士出身の穂積昌信氏が市長に初当選した流れを受け、「現場視点の政治参加」として全国からも注目を集めていました。
今回の結果は、現職による安定継続の選択ではありましたが、医療・福祉の専門職が地域政治に挑む動きは着実に広がりを見せています。
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