鍼灸との出会い
--千葉先生が理学療法士になろうと思ったきっかけを教えてください。
千葉先生:親が看護師をやっていて、薦められたというのもあるのですが、直接的なきっかけは別にあります。昔、柔道をしていて怪我をした時に、理学療法士の治療を実際に受けて「これはおもしろいな」と知ったことですね。
--その時に、鍼灸師とか柔道整復師とかじゃなくて、理学療法士を選んだ理由はありますか?
千葉先生:まずは、親が病院で働いていたので私も病院で働きたいなと思っていました。その頃は柔道整復師が病院で働いているイメージがなかったので。理学療法士になろうと思う前は看護師になろうと思っていました。
--どんな学生時代を過ごしていましたか?
千葉先生:普通でしたね。週三回くらいは飲みに行って、グータラな生活をしていて、あまり勉強をしていませんでしたね。
--最初に就職したのは?
千葉先生:最初は福島県の総合病院です。ろくに仕事ができなかったことが最初のつまずきですね。
たいして勉強していなくて就職したのですが、総合病院だったので一通りの科の病棟をまわって、死ぬほど力不足を感じましたね。三年間勤務した後、北海道の整形外科専門の病院に三年間勤めていました。
その頃、ようやく勉強をするようになりましたね。
福島の病院にいるとき、病院以外の活動で福島県選抜のサッカーチームに行きました。病院以上に何も貢献できなかった、ということがありました。そこでお世話になった先輩が鍼灸に興味を持っていて、色々お話を聞かせてもらい、「すごい武器になるな」という気持ちがあったまま北海道に行きました。
そのまま運動器を勉強していましたが、鍼灸師になりたいという気持ちは消えませんでしたね。それからまた福島に戻って、昼はPTとして働いて夜間に鍼灸の学校に通っていました。
昼働いて夜学校に行っている時期は一番きつかったですね。特に国家試験前は何日か立てない日がありましたしね。
鍼が出来る3つのメリット
--鍼灸の学校では、どんな勉強をしますか?
千葉先生:基本的には解剖や生理学の勉強をしますし、鍼の刺し方も勉強しました。また、解剖実習もありましたし、PTとして復習できる機会にもなりました。鍼灸の資格を取って一年くらいして震災が起きたので、それから実家のある仙台に戻ってきました。
--PTの資格とダブルライセンスになると、鍼灸が武器と感じる事はありますか?
千葉先生:実際に鍼をうてるということはメリットだと思います。自律神経系の調整にも、ダイレクトにできるメリットはあると言われています。また、鍼は刺してそのままにしておくということもありますので、一気に複数の患者さんをみられます。筋緊張に対して、筋肉に直接物理的な刺激を与えられる、というメリットがあります。
--色々な方のインタビューをさせてもらって、トレーナーのニーズとして即効性を求められているとよく聞くのですが、そういった点で鍼は勉強しておいた方がいいですか?
千葉先生:そうですね。鍼が出来るということは、スポーツ選手にとってもメリットのようです。
--理学療法的な評価を行って、治療の選択肢として鍼灸を使うと良さそうですね。
千葉先生:単純に引き出しが一つ増えますからね。鍼をうてるのはドクターか鍼灸師しかいないので、そういった意味でいいメリットだと思います。
--仙台に帰ってきてすぐ開業されましたか?
千葉先生:いえ、違う病院で三年くらい働いていました。PTになって15年、鍼灸とって5年くらいで開業しました。
*目次
【第1回】鍼灸との出会い
【第2回】理学療法士の開業はやめたほうがいい
【第3回】東洋医学を教育に
【第4回】実例! 千葉先生 東洋医学事例紹介
【ご案内】東洋医学&リハビリテーション シンポジウム 2016
『様々なセラピストにもっと東洋医学を知ってほしい!!』
という思いでシンポジウム2016を開催致します。
伝統医療と言われる東洋医学を多くの方に知ってほしく、また、リハビリテーションの現場でどのように東洋医学の考えを導入し、西洋医学との融合を行うか。
こういった議題について、1つの方向性を見つけるべく、今回シンポジウムを開催したいと思います。
リハビリテーションの現場で働く方々はぜひご参加下さい。...
1日で臨床の概念を変えることができるはず。
TORAs会長の千葉道哉や、業界一有名セラピストのOriental Physio Academy代表の波田野征美先生、特別講演として、世界中で東洋医学の講演を行っている池田政一先生など有名セラピストの実技を踏まえた講演を聞けるのは今回だけとなっています。
✅ 西洋医学だけじゃなくて、東洋医学も勉強したいけどどこから勉強して良いか分からない。。。
✅ 東洋医学の本は見てみたけど、ぜんぜん分からない。興味はあるんだけど、諦めようかな。。。
✅ しっかりと患者さんに説明してあげたい。そうすれば生活指導もその人に合った指導ができるのになぁ。。。
✅ 患者さんを診る前に、私の体調がイマイチ。。。薬を飲まないと仕事ができないくらいだわ。。。
などの悩みを持っている方は、ぜひご参加を!!
【東洋医学&リハビリテーション シンポジウム2016の詳細】
日時:平成28年8月7日(日曜日)
開始10時~16時(受付9時15分~:昼休憩一時間)
会場:臨床福祉専門学校 (下記リンクを参照)
参加費:7000円 ※事前振込み
定員:150名
持ち物:筆記用具・お昼ご飯・座席用クッション(必要な方のみ)
懇親会(前夜祭):シンポジウム前日の8月6日19時開始予定。会場・時間に関しては7~10日前の最終確認メールに掲載します。急遽中止となる場合には速やかに連絡致します。
申し込みはこちらのフォームかホームページからお願いします。↙
https://ssl.form-mailer.jp/fms/400c1642402415
千葉 道哉 先生経歴
理学療法士
鍼灸師
CKTT(Certified Kinesio Taping Trainer)
理学療法士として十数年間、整形外科を専門に臨床を行っている。 その際に、痛みは「自律神経」が深く関与していることに気が付き、独学で自律神経について学ぶ。 同時に自律神経を評価できるツールとして「東洋医学」も学び、鍼灸師の資格も取得する。東洋医学を取り入れた臨床では痛みの軽減などを重要視し、クライアントからの信頼も厚い。