理学療法士の開業はやめたほうがいい
--鍼灸師の資格を取ると、病院で鍼を打ってもいいものなのですか?
千葉先生:基本的にはアウトですね。病院では刺したことがありません。
--話は変わりますが千葉先生からみて、今の若い人たちが開業していくことは率直にどう思っていますか?
千葉先生:やめた方がいいと思います。一回、若いうちにチャレンジして、だめだったら違う分野に戻る、ということも一つの手ではあると思います。しかし、成功する確率が低いという事が一つありますし、若いうちに出来たものが何十年も、はたして出来るかということが難しいと思います。もし、するとしたら柔整や鍼灸の資格を取った方がいいと思います。
これはよく質問されることですね。鍼灸師の資格を取った方がいいのか、学校はいくらかかるのかとか、夜間でやっていて大丈夫なのかなど。やはり、全国各地の若い人たちは不安に思っているみたいですね。
--実際に千葉先生の話を聞いて、鍼灸とかの資格を取って開業した人はいますか?
千葉先生:そうですね。9割はしないですね。でも実際に通っている人や行こうと思っている人はいます。
理学療法と東洋医学の融合
--そのように自分で危機感をもっていることは良いことだと思います。東洋医学ってヨーロッパでも鍼がすごく人気だということを聞きます。これからも鍼灸などの東洋医学が世界に浸透していくと思いますが、それを感じますか?
千葉先生:そうですね。特に若い人たちの受け入れはとてもいいと思います。海外で頑張っている日本人の情報が取りやすくなったということもあると思います。
--東洋医学を勉強した千葉先生からみて、理学療法士の強みってなんだと思いますか?
千葉先生:さまざまな考え方はあると思いますが、解剖学や生理学、運動学などの観点から人の身体を診られることは大きな特徴だと思います。
また、それらを踏まえて生活に結びつけるのは他の職種と比べても理学療法士が大きな役割を担っていますよね。そこに東洋医学を加えると、自律神経系の評価やアプローチも可能となるので、両方合わせることでとても効果があると思います。
--印象に残った患者さんや自分の考えを変えた患者さんっていますか?
千葉先生:病院時代に、他の職員がなかなか治せなかった患者さんが、東洋医学的なセオリーで治療して良くなっていったのを実感すると、この道は間違っていないんだなと思えました。
*目次
【第1回】鍼灸との出会い
【第2回】理学療法士の開業はやめたほうがいい
【第3回】東洋医学を教育に
【第4回】実例! 千葉先生 東洋医学事例紹介
【ご案内】東洋医学&リハビリテーション シンポジウム 2016
『様々なセラピストにもっと東洋医学を知ってほしい!!』
という思いでシンポジウム2016を開催致します。
伝統医療と言われる東洋医学を多くの方に知ってほしく、また、リハビリテーションの現場でどのように東洋医学の考えを導入し、西洋医学との融合を行うか。
こういった議題について、1つの方向性を見つけるべく、今回シンポジウムを開催したいと思います。
リハビリテーションの現場で働く方々はぜひご参加下さい。...
1日で臨床の概念を変えることができるはず。
TORAs会長の千葉道哉や、業界一有名セラピストのOriental Physio Academy代表の波田野征美先生、特別講演として、世界中で東洋医学の講演を行っている池田政一先生など有名セラピストの実技を踏まえた講演を聞けるのは今回だけとなっています。
✅ 西洋医学だけじゃなくて、東洋医学も勉強したいけどどこから勉強して良いか分からない。。。
✅ 東洋医学の本は見てみたけど、ぜんぜん分からない。興味はあるんだけど、諦めようかな。。。
✅ しっかりと患者さんに説明してあげたい。そうすれば生活指導もその人に合った指導ができるのになぁ。。。
✅ 患者さんを診る前に、私の体調がイマイチ。。。薬を飲まないと仕事ができないくらいだわ。。。
などの悩みを持っている方は、ぜひご参加を!!
【東洋医学&リハビリテーション シンポジウム2016の詳細】
日時:平成28年8月7日(日曜日)
開始10時~16時(受付9時15分~:昼休憩一時間)
会場:臨床福祉専門学校 (下記リンクを参照)
参加費:7000円 ※事前振込み
定員:150名
持ち物:筆記用具・お昼ご飯・座席用クッション(必要な方のみ)
懇親会(前夜祭):シンポジウム前日の8月6日19時開始予定。会場・時間に関しては7~10日前の最終確認メールに掲載します。急遽中止となる場合には速やかに連絡致します。
申し込みはこちらのフォームかホームページからお願いします。↙
https://ssl.form-mailer.jp/fms/400c1642402415
千葉 道哉 先生経歴
理学療法士
鍼灸師
CKTT(Certified Kinesio Taping Trainer)
理学療法士として十数年間、整形外科を専門に臨床を行っている。 その際に、痛みは「自律神経」が深く関与していることに気が付き、独学で自律神経について学ぶ。 同時に自律神経を評価できるツールとして「東洋医学」も学び、鍼灸師の資格も取得する。東洋医学を取り入れた臨床では痛みの軽減などを重要視し、クライアントからの信頼も厚い。