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PT×鍼。イギリス・アメリカ・ドイツでの現状は?|海外で活躍する3人の理学療法士対談

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参加者A:海外での活動に興味があるのですが、語学の勉強は現地に行ってから勉強したのか、ある程度日本で話せるようにしてからがいいのか悩んでいます。

 

木内先生 私の場合は(イギリスに)行ってからですね。日本にいる時も多少勉強していましたが、ほとんど役に立ちませんでした。最初は、辞書を片手にしゃべるような感じで。

 

現地の英語に浸って勉強しながら大学に通いましたが、実際は働き始めて、患者さんと会話していく中で英語力が向上していった気がします。

 

■ 木内大介先生

京都大学農学部卒業後、英国ロバート・ゴードン大学大学院修士課程にて、理学療法士資格を取得。英国の病院、クリニック、スポーツクラブにて9年間働く。2012年ロンドンオリンピックでは、理学療法士として選手村で各国の選手・役員の治療に当たる。2014年から株式会社メディヴァにてコンサルタントとして勤務。 木内先生過去インタビューはこちらから

 

一色先生 私は修士過程に入るためのTOEFLという英語の試験は一応パスしたのですが、医学英語は勉強していなかったと。そして授業が早くて何も聞き取れない。

 

話す方は、自分のキャラで何となくコミュニケーションが取れていたと思うのですが、授業を理解するっていうのは厳しい状態でした。

 

なので、いつもボイスレコーダーで授業を録音して、後でそれをスロー再生して聞くようにしていました。単語が分からなかったら辞書ですよね、電子辞書さまさまでした。

 

■ 一色史章先生

徒手療法と運動療法を専門とするスポーツ理学療法士。インターンでは日本プロ野球3球団、アメリカンフットボールピッツバーグスティーラーズ、シアトルマリナーズを経験。日本国内整形外科勤務を経て、米国へ渡米しピッツバーグ大学大学院修了。Kaiser 病院でPNFレジデントの勤務を終えて、Loma Linda University にてPost Professional Doctor of Physical Therapy Program卒業(博士課程)現在は、Seal Beach PHYSICAL THERAPYにて外来整形外科勤務されている。

一色先生過去インタビューはこちらから

 

 

岡田先生 私はドイツに行こうと決めたのが、大学四年の秋くらいで、その頃は卒論など色々ありましたので、あまり留学の準備っていうのはできませんでした。

 

旅行で使うドイツ語会話の本は、一応読んだりしていましたが、現地に行ったら全く使えませんでしたね。語学学校に行ってドイツ語を一から勉強した感じです。

 

むしろ、最初の二ヶ月は、銀行口座の開設や、アパートの契約は英語でしていましたので、英語の方が上達しました。

 

■ 岡田瞳先生

筑波大学スポーツ医学を専攻し、アスレチックトレーナーの基礎を学ぶ。卒業後は単身ドイツに渡り、フィジオセラピスト(理学療法士)の国家資格を取得。その後アスリートのコンディショニングに特化したスポーツクリニックにてブンデスリーガやナショナルアスリートの治療、リハビリ、トレーニング指導に携り、同時に様々なブンデスリーガ加盟クラブの専属フィジオとしても活動。2012年、約7年半のドイツ生活に終止符を打ち、2012 FIFA U-20女子ワールドカップをきっかけに帰国。同大会ではFIFAメディカルスタッフの一員として活躍。2013年には厚生労働省より特例認定を受け、日本でも理学療法士の免許を付与され、2014年、株式会社アレナトーレに入社し、さらに活動の幅を広げる。

岡田先生過去インタビューはこちらから

 

それから養成校に入学したのですが、また問題が生じて。

 

ドイツの場合、授業は英語なのですが、カルテの記載の仕方や、解剖学用語などの専門用語はラテン語を覚えないといけないのです。

 

カリキュラムの中で、ラテン語の授業は必修で、さらに文献を読むときは英語で。

 

となると、私にとってはドイツ語と英語とラテン語の3つを同時に処理できるようにしていかなければいけない。

 

ボイスレコーダーで録音させてもらったり、友達にノートを写させてもらったりして対処していきました。

 

参加者B:鍼を海外のPTはうてると伺ったのですが、実際どれくらいのPTがうっているのですか?

 

木内先生 イギリスは養成校のカリキュラムの中に鍼の授業はないのですが、PTの資格を持っているとコースを取れば西洋鍼はうてるようになります。だんだん人気が出てきていて、興味がある理学療法士は多いようです。

 

一色先生 アメリカは州によって法律が違うのですが、カリフォルニア州以外は鍼がうてます。鍼という名称ではなく、ドライニードルと呼び、文献も多く出ています。

 

岡田先生 ドイツは、鍼の資格を持った医師ならうてる感じで、普通のPTはうてません。ただ卒後にオステオパシーのコースに通って、その資格を取った方ならうてるようです。

 

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