今月20日付けで、PT協会HPの「会長メッセージ」ページが更新。日本の超高齢社会とアセアン諸国について次のように述べられている。
8月14日から16日(お盆の最中)まで、政府団の一員としてベトナムのホーチミン市での会議に出席しました。(中略)
いくつかの国からは、「日本マネーによる人身売買ではないか」「言語バリアがこの構想を阻害する」等々の懸念が表明されました。(中略)
16日の早朝5時に帰国のためホーチミン国際空港に到着したのですが、そこは日本の空港では見かけない光景に満ちていました。最初に見かけたのは、出国する母親を見送る三姉弟でした。末っ子の男の子は父親に抱かれて泣いており、あとの二人の娘は父親のシャツにしがみついたままでした。当然ながら見送られる母親も涙涙の状態でした。次に見かけたのは両親に見送られる若い女性で、母親と両手を握り合ったままで硬直したような光景でした。(中略)
これから海外労働者を受け入れなければならない我々は、このような現実の上に成り立っていることを認識して、「ありがとう」という基本姿勢を持つことが必要なのだということを知った3日間でした。
詳細を読む(引用元):http://www.japanpt.or.jp/members/membership/message/
「アジア健康構想」と聞くと、名前はとてもカッコイイ。しかしながら、政府も、なかなか青写真を描けていない状況だ。
来月から介護職追加の外国人技能実習制度が開始される。
日本で不足している介護人材をアジア地域から呼び込み、その方達が、日本式介護を学び、3〜5年後帰国し、高齢化が迫る母国で、リーダーシップを発揮していただくという、win-winのスキームのはずである。
しかしながら、本気で日本の介護を学びたい人がどれだけいるだろうか?
残念ながら、借金を返すために日本に行く、日本人と結婚したいなど、の動機もこれまでの技能実習制度の歴史をみればあるだろう。
母国に帰国しても介護士として働く場合、給料は他の職種と比較しても低い。
5年も日本にいれば、日本語検定2 級クラスなため、母国の日系企業への就職は有利で通訳にもなれる。介護士の給料の5倍はもらえるだろう。
こういった問題はどうクリアしていくのか?
日本の介護士不足だけのための「アジア健康構想」にならないようにしてほしい。