バレエダンサー専門のPTを目指して
インタビュアー:よろしくお願いします。まず、先生がPTを目指されたきっかけを教えて下さい。
灰方先生:はい。一般大学在学時に交通事故にあい、胸椎圧迫骨折を受傷しました。正確な診断やリハを受けられず自分が苦しんだ経験から、身体の仕組みや治療に興味を持つようになりました。
インタビュアー:そのような経緯がおありだったのですね。続いて、現在の仕事について教えて下さい。
灰方先生:現在バレエダンサーを専門に治療、トレーニングするパーソナルトレーナーとして起業準備中です。一般病院にて非常勤で勤務しながら、週末を中心にダンサーの方の治療をしたり、パフォーマンスアップのためのワークショップを開催したりしています。2015年2月から本格的に始動する予定です。対象となるクライアントさんは腰痛などの慢性痛がある方、パフォーマンスアップを望まれる方などさまざまです。また年齢層も小学生から50代まで幅広い方がおられます。以前には一般病院での勤務経験9年と公立大学法人での勤務経験3年があります。
インタビュアー:週末を使われて、起業準備をされているのですね。現在はそのように目標が定まり多様な働き方をされている灰方先生ですが、最初の就職はいかがだったのでしょうか?
灰方先生:最初の職場環境はとても重要だと思います。待遇面よりもどのような人間関係を築けるか、また自己研鑽をつみやすい環境であるかが大事だと感じました。また学生のときに思っていることと働き出してから感じることは変わります。現時点で自分の専門性にこだわりすぎる必要はないかなと思います。働き出したら、また新しくやりたいことに出会えると思います。
インタビュアー:ありがとうございます。では、高校生、現在養成校に通う学生にむけて一言お願いいたします。
灰方先生:はい。私は「バレエダンサーを治療できるトレーナーになりたい」という、突拍子もない夢を実現させることができました。自分がやりたい仕事をすることは一見するととても難しそうです。でも強く思い続け、それに向けて少しずつでも行動することができれば、不可能なことはないと思います。ひとつだけお伝えしたいことは、一見無駄に思えるようなことでも、人生において無駄なことなんて何ひとつないということです。自分の夢に関係ないように感じること、遠回りだと感じることも、後からふりかえればひとつひとつに必ずその意味を感じることができます。現在の環境で全力を尽くすこと、そしてあきらめずに行動し続けること、それが遠回りのようでも最短の道だと思います。自分が心からの笑顔で働ける場所を探してみてください。
JARTA認定スポーツトレーナーとしての活動について
灰方先生:JARTAは日本アスリートリハビリテーショントレーナー協会(http://jarta.jp/)の略です。
東洋医学・東洋身体観、そして身体意識や認識学を基にした技術・トレーニングを提供するスポーツトレーナー協会です。特に武道・武術の概念をスポーツトレーニング理論に応用し、「日本独自のトレーニング」を選手やチームに提供しています。私はJARTAのセミナーで研修を受け、認定トレーナーの資格を得ました。実際に認定トレーナーとして、京都大学女子ラクロス部のサポートに携わりました。(http://jarta.jp/report/2326/)また、JARTAのコンセプトや治療、トレーニングは非常に実践的なので、バレエダンサーを治療する際にも中心的に用いています。他の治療家やトレーナーにはできないような治療ができるというのは、スポーツ現場に出て行く上でとても強みになると感じています。また全国に認定トレーナーの仲間がいるので悩みなどを共有し、一緒にがんばることができます。「スポーツに関わりたいけれど、周りの人に難しいと言われたからあきらめる。」というのはもったいないと思います。認定トレーナーを目指して自分に向き合って鍛錬する時間は、あなたの人生にとって、とても有意義な機会になると思います。
灰方先生経歴
施設名:バレエダンサーのレスキュー隊
出身校:大阪府立看護大学
ブログ:『バレエダンサーのレスキュー隊』blog: http://ameblo.jp/ballet-love-pt/